今年の京都学生演劇祭。
なんと、我らが劇団西一風が大賞にあたる演劇祭賞を受賞しましたっ!!

おめでとうございます!!!パチパチパチパチ・・・・・

いやぁ、立派な後輩達を持って、私はほんと幸せです!
立派で素敵な後輩達に大拍手!!!そして、その後輩達を指導してくれた後輩達、その後輩達を指導してくれた後輩達、ずっと西一風を支え続けてくれているすべてのOB/OGと西一風ファンのみなさんに、草創期のメンバーを代表して心から御礼申し上げます。

稲本さん!!宇野さん!!高橋さん!!
皆さんが結成した西一風は、たくさんの優秀な後輩達が繋いでくれて、27年の歳月を経て、こんなに立派になりましたよ。

さて、京都学生演劇祭ですが、今年は16団体が参加しました。
私はそのうち6団体を観させていただきました。
その感想を簡単に書かせて頂きます。

<ドキドキぼーいず「ブサイクハニーベイベー」>
御存じドキドキぼーいずは3月に予定しているお芝居のダイジェスト版を展開。賢い演劇祭の使い方をしていました。相変わらず、元気いっぱい、テンション200%で弾けまわるお芝居は、私はとても好感が持てます。
ただ、そこはやっぱりダイジェスト版、45分では完結してませんので、そこはちょっと不満です。
やっぱり45分でちゃんと話を終わらさないとね。
とにかく、私としては吉田さんの半ケツが見えそうなのが気になって気になって仕方がありませんでした。

<劇団月光斜TeamBKC「FLAG!FLAG!FLAG!!!」>
題材はびっくり、なんと60年代後半の学生運動。その時代の学生を描きながら、彼らが年老いて若者を嘆く姿を逆に揶揄すると言うお話で、面白い視点でした。ですが、私、芝居の出来以外のところで大不満。
68年を描きながら、活動する姿が60年代ではない。つまりは服装、セリフ、設定がずれている。そこが気になって仕方がない。アジテーションの独特のアクセントすら取り入れていないのは残念。
役者さんが巧かったし、展開が巧かったのに残念でした。そんな中のりすさんは光ってましたね。

<劇団西一風「話の時間」>
舞台はカズオ宅。そこで繰り広げられる会話劇。5人の登場人物すべてのキャラが立っていて、かつテンポ、間、音、衣装、すべてが絶妙。はっきり言って巧さを感じるお芝居。
登場人物すれぞれがちょっとズレる、その「ズレ感」は田中次郎君の作品特有のもの。
話はシリアスなのにゲラゲラ笑ってしまう。真面目にやればやるほど笑えてしまう絶妙な演技。ほんと素晴らしかったです。まあ、とにかく私はそんなこと言いながら、飯坂さんの太ももが気になって気になって仕方がありませんでした。

<劇団紫「ドッペルゲンガーは出られない」>
おそらく脚本を書いた方は、すべてのシーンを映像的に思い描いていたのだと思います。作品の狙いは、ライトホラーでかつ少しコミカルさを含みつつ、いじめの話を掘り下げるというような感じだったでしょうか。
残念なのは、作品の狙いと演技、舞台、構成、照明、音効すべてのバランスが悪いこと。
さらに言うと45分の中にありえないくらいの数の場面転換をしたこと。話がぶち切れになってしまっていました。
もうひとつはコミカルとシリアスの境目がごちゃごちゃになってしまっていたので、正直、不完全感が残る作品になっておりました。おそらく1時間半くらいあればよかったのではと思います。

<喀血劇場「千和、立ったまま眠っている」>
この作品も「さすが!」という作品。いわゆる劇団劇。ある劇団が始まって、発展して、終って、そして再結成するまでの話をテンポよく、コミカルに描いてゆく。
まず、脚本が秀逸であると同時に役者のそれぞれの演技がテンポよく、すっと入ってくる。しかも計算された中にアドリブが効いていてそれがまた面白い。
劇団劇って、独りよがりになりがちなのにそこをさらっと描くことで、こぎみ良く、私などはさらに甘酸っぱい、鼻の奥がツンとする思い出がよぎる作品でした。

<劇団立命芸術劇場「夢重夜」>
立芸は昔から舞台上の「雰囲気」づくりが巧い劇団です。今回もそんなお芝居で、巧くレトロ感を出しつつ、夢と現実が混在してゆく様子を描いていました。ただ、ちょっと残念なのは、漱石っぽさを出そうとして出し切れていない感じがしました。つまりは演技の強弱が弱く、メリハリがない感じ。
後、やはり残念だったのは、セリフに「45分」という言葉を使ったこと。もしかすると、このお話を45分にまとめるのがとても大変だったのかもしれませんが、そんなお芝居の中に「45分」というワードが出ることで一気に興ざめてしましました。立芸得意の舞台を作り込むと、もっと面白くなるのかもしれません。

以上です。
6団体観ただけですが、45分をうまく使った劇団が面白かったですね。
さあ、来年も期待できますね