僕はとても気がかりな夢から目を醒ますと、自分の体がゲル状になっていることに気がついた。

ひとまず、布団から這い出し、顔を洗おうとするが、洗面台まで届かない。
シャワーを浴びようと風呂に入り、なんとかびしゃびしゃとお湯を浴びてみたが、ちゃんと洗えたかどうかよく解らなかった。

「ま、仕方あるまい」と着替えようとするが、服を着ること自体意味が無いような気がして、ひとまず、定期入れと鍵と財布だけ抱えて会社に向かった。

ゲル状の体でするすると歩道をゆく。
慣れれば簡単に移動できるもんだ。

人の間をするするとすり抜け地下鉄に乗りこんだ。
定期をもってきたが、自動改札のガードは反応しなかった。

「やった、タダ乗りし放題だ」

車中の人の眼は気にならなかった。
というか、案外誰も気にしないものだ。
それくらい都会の人は自分のことで一生懸命なのだ。

いつもの駅で降りて、会社へ向かう。
歩道をするすると滑ってゆくが、ひとつだけ難点がある。

道に落ちている煙草の吸殻が体にまとわりつく。
路上禁煙だと言うのに、100m進んだだけで10個は体にくっついた。

だから喫煙者は嫌いなのだ。
節操というものがない。

最近加齢臭がかなり気になっているのに加えて、さらにタバコの匂いはちょっと嫌だ。
明日はもっと滑り方に気をつけよう。

ひとまず、会社に着いて自席に着く。
思ったほど違和感がないようだ。
部下の一人が「部長、どうしちゃんたんですか?」と声をかけてきたくらいで、普通に仕事は進んでいる。

ゲル的生活もまあいいもんだ。

急に便意をもよおしたのでトイレへ。
大の方だ。

ところが、これが大変だ。
実は当社のトイレは和式なのだ。
ほぼ便座にへばりついているだけでうまく用が足せない・・
だいたい、トイレのカギをうまく閉められない・・・

そんなところにトイレ掃除のおばちゃん登場。

「あらあら、誰よ、汚いわね」とどうやら僕を汚物と勘違いしているようだ
「おばちゃん、ちょっと待ってくれ」というが、おばちゃんには聞こえていない。

挙句の果てにデッキブラシでトイレに押し込まれ、そのまま流された。
人の一生なんてどんなことで終るかわからない。
常にいつ終ってもいいようにしておかなければならないということか・・・

「あ、ゆでたまご、冷蔵庫に入れ忘れてる・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というような文章を書いてみました。
ちょっと恥ずかしいのですが、ま、ひとまず、アメブロとmixiに日記に載せてみます。
まだまだ推敲が必要です。