「上海バンスキング」と言えば、斎藤憐さん作のオンシアター自由劇場の名作中の名作。
この映画版と言えば、松坂慶子さん、風間杜夫さん出演、深作欣二監督の映画が有名ですが、実はオリジナルメンバーでの映画が存在していることをみなさんご存じだろうか。

深作版の方が84年に公開されていましたが、やっぱりオリジナル版じゃないということで87年に制作され、自主上映されていました。
そんな中、後にナイロン100%で活躍することになる今江冬子さんの御父上、童話作家今江祥智先生が京都での上映会を企画したことと、丁度大阪でオンシアター自由劇場の公演が行われるというタイミングだったこともあり、翌88年3月に京都上映会を実施することになりました。

ただ、なにせ低予算。スタッフはすべてボランティアで行うことになり、たまたま、私の元カノの御父上が今江祥智先生のお友達という縁で、私がスタッフとして参加することになりました。

すいません。長い説明でした。

映画の上映会と言っても、映画以外にオリジナルメンバーによる生演奏(これは各回のサプライズでした)があったりして、ファンにとってはとっても贅沢な上映会でした。

私は、場内整理とパンフの販売等を担当。
上映会は2日間でしたが、われわれスタッフも劇団のメンバーと前日からいっしょにすごし、飲んだり騒いだり、最後は打ち上げーという感じで、非常に楽しい時間を過ごさせて頂きました。

メンバーの中で、片岡正二郎さん、内田紳一郎さん、森はゆるさんとは年齢が近いこともあり、意気投合したことをよく覚えております。
当時、すでに4月からサラリーマンとして就職することを決めていたのですが、「今からでも遅くない、もう一回芝居やれー」と激励されたりしておりました。

そんな最後の日。
ボランティアのお礼として役者全員のサインが入ったパンフをプレゼントされ、私は大感激いたしました。
ながーい説明でしたが、これが私の宝物なのです。

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串田和美さんのサイン

mokichi4516の過ぎ去った青春の思い出-デコさん

吉田日出子さんのサイン

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こちらは若かりし頃の小日向文世さん

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今や名おじいちゃん役が多くなりました笹野高史さん、そして真名古敬二さん

mokichi4516の過ぎ去った青春の思い出-笹野さん

その後、東京へ転勤。
自由劇場のアトリエ公演や本公演にもお邪魔し、劇団の皆さんと再会したりしておりましたが、残念ながら劇団は解散。同じく私も芝居から遠のき、このパンフをひっぱり出すことはありませんでした。

ふとしたことで、先日これを探し出し写真に撮ったという次第です。
これもすべて、西一風の後輩たちのおかげです。
何せ10数年ぶりに芝居を観るということを思い出させてくれたんですから。

後輩諸君に心から感謝です。

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