アットホームゾンビ映画な「ゾンビーノ」紹介、の前にゾンビ映画が増殖した基本知識 | 怪獣堂ブログ-HOBBY BLOG-

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増殖する「**オブザデッド」・・・つまり、一般に今日(こんにち)のゾンビ映画というのものは、昨年他界してしまったJ・A・ロメロと愉快な仲間達の作った「ナイト オブ ザ リヴィングデッド」に総てが始まる訳です。


厳密には、それ以前にも本来の、呪術的なゾンビ映画もあったし、ヴィンセント プライス主演で映画化された、リチャード マシスンの「地球最後の男」がその原型であったりもしますが・・・・・・

①死者が蘇ってフラフラ歩きまわる
②蘇った死者は人間を食う
③かまれた人間は伝染して、生きる死者になる
④頭を破壊すれば倒せる
⑤ああ、世界は終わりかも?


という、有名なフォーマットは「ナイト オブ ザ リヴィングデッド」で、ロメロと愉快な仲間たちが完成させたもので、いわば著作物。

これにより、ゾンビ映画は完全に、以前と以後に分かれてしまいます。

そんなすごいアイデアが、なぜここまで広がったといえば、まぁ、著作権事故。これでパブリックフリーになり、誰もが上映フリー、リメイクも続編も作っていい、という可愛そうな事態。

しかし、これで、このゾンビのアイデアは使い放題。しかも、このアイデアは、恐怖はおろか、悲劇も喜劇もアクションもSFも生み出せる映画にもってこいの魔法のフォーマット。


これが誰でもつくっていよなビデオのVHS方式と同じ現象を引き起こし、何しろ、人にちょこっとメイクするだけでホラーキャラになるものだから、こぞって色々なパチモンが出来上がり、まさに「ゾンビ」の様に増殖を重ねて、ついには現在の様な「ゾンビだらけ」な時代になる訳だから、世の中、何が起こるかわからない。

これを、厳密には”モダン ゾンビ”というジャンルに分類します。
ちなみに、「ナイト オブ ザ リヴィングデッド」以前の、呪術系ゾンビは、”クラシック ゾンビ”となります。
食事会や飲み会なんかで、あの売れっ子ドラマにはまっている女の子なんかにゾンビを語る時、使い分けると、ちょっと格好いいぞ。

かくして、世の中にあるゾンビ物というのは、どんなにがんばっても、ロメロと愉快な仲間達の作り上げたフォーマットに+するか、-するか、ちょっと変えるか、そのまま使うか、な映画しか出来ない状態になる訳です。

 

このゾンビフォーマットと、任天堂の十字ボタン、カプコンの波動拳コマンドは、いじるしか新しい何かを生み出せない、世に出た時から究極の完成形な、世界のエンタメ発明の一つな訳です。


ロメロ自身もインタビューで、冗談まじりに「あの時ちゃんとしてれば、今頃、大金持ち」と発言していた次第。

もちろん、あの、売れっ子ドラマにしても・・・ですね。
・・・・・・ということもあって、個人的には、「あのドラマだけしか見ないでゾンビジャンルを語る人はどうなんだろうね」・・・・・・、

ちなみに、ロメロ自身は、「ナイト オブ ザ リヴィングデッド」を通じて、”ベトナムの戦場”をアメリカ国内に持って来た訳で、ゾンビはトリガーにすぎない、異常事態における、人間の恐ろしさを描こうとしていた訳ですが・・・・・・

なので、ゾンビ自体は非常に弱く、むしろ事態の悪化は人間の行動によって引き起こされていく訳ですが・・・・・・

この部分が意外に希薄な作品は、仏作って魂いれず。
といおう
 

さて、という訳で、ゾンビというジャンルの歩みを簡単にご理解いただいたところで・・・・・・
今回紹介するのは、このゾンビジャンルに、ある意味で一石を投じた「ゾンビーノ」・・・・・・

なのですが・・・・・・次回に続きます・・・・・・
 

 

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