私が中1の夏に三人の姉弟が施設に入所しました。

一番下の男の子は、職員の足にしがみつき

「ミーンミーン」蝉の真似をしてました。

あまりの無邪気さに

ここは、こんな子が来てはいけない場所なのにって思ったのをはっきり覚えてます。

姉弟の父親は白状を持っていました。

姉妹の姉は私の居る班になりました。

とても地味で、色黒でした。

とても大人しい子でした。

中1の時の私は、完全に施設、学校からもマークされてました。

小学生6年で、その時の班長の命令に1度背くまで、何でも言われるがままして来たので、周りから班長が好きなのかと思われるぐらいでした。

万引きに、班長命令で施設の同級生としたら、見つかって、その同級生の班の担当職員がスーパーに来ました。珍しくその職員は園には報告をせずに、帰りがけに注意するだけでした。

でも、万引きは失敗なので、洗濯室で、中3の私の居る班長と、仲の良い別の班長2人にリンチです。

ただ、正座したまま、その時何故か

「自分のせいで失敗した」ってお互いに言ってました。リンチが終わって同級生が庇った事のにビックリして「Tさんの事を好きなのかと思ってた」って言われて「1度も私の意思で動いた事ないよ。学校も施設でも1番怖い人に逆らえる訳が無いだけ。Tさんがした事も私がした事になってる。この施設は変な施設。前の施設と真逆だから」

そこから施設内の同級生で初めての友達になった。

けど、秋には引き取られてほんの数ヶ月の友達。

私が、反旗をひるがえしたのは冬担当の職員がいい加減に気がつけ!何で毎回お金取ってるのに押入れに鞄入れるな!って思い、鞄ごと、近所の空き地のドラム缶に投げた。

そしたら、丁度次の日休みで地元に帰るはずで、車の鍵が入ってると大事になり部屋の検査になった。

中3は、不味い物を言い訳して、今度は夜に私に園の外の公衆電話から、Tさんの友達に電話して預かってると話を合わせてを伝えてで、電話したけど私は園に帰らず、茶道の先生の家に行った。

当然園に連絡され、副園長が優しく迎えに来て、園に戻るなり、いきなり殴られた。わーやっぱりコイツ演技するわーってすでに殴られ慣れてるから思ってたけど、「鞄を何処にやったー!」え!そっち?で、得意のグーでこめかみを挟んでそのまま上にて体宙ぶらりんになるのをして来たので、ドラム缶の中!って白状した。それからは、鞄持って担当職員帰ったみたいで、

もう全部ばらそう。で、言ったけど職員室の外から中3が睨んでるけど、もう良いやで話しても結局中3には何も咎める事なく、終わった。

それ処か、園長から担当職員について

「警察署長の娘なのにとんでも無い事をした!」

棒で叩きまくられた。

担当職員に

「お金取ってたね」

「いい加減に鞄置くの止めて欲しかった。私の物が増えてない事に気がつくでしょ。金無くなってるの知ってたのなら置くな!」

プチんってなった。

結局、本当の事を言おうが関係なく、中3が卒業するまでの我慢。鞄は置かなくなったけど、命令には逆らっても無駄になる。元の木阿弥。

今でも、茶道の先生が中3に、これで最後と何か茶道具プレゼントした時にもうすぐだと、嬉しい涙がポロポロ出たのを覚えてる。でもその場に居た小6~中3全員が、悲しくて泣いてると思ってた。

中1で、本来なら私が班長になるはずが、素行が悪すぎると、班長にならずだった。

中1の班長は、命令は一切しない。

だから私も、何もしない。ただ、他校への喧嘩だけは年二回は帰ってくるTさんからの電話で行く。

中1の班長Kさんは、頭が良くて私に色々な要領を教えてくれた。

実は、私には注意してくれと職員から言われていた。

でも何も問題は無いから、え?ってなって、私は、私の意思でした事はないって話して納得して、色んな事を教えてくれた。

テストがあるときは早起きして一緒に勉強してた。

また、中1の学校の担任も、私には注意となってて生活指導員で音楽の先生だったけど、これまた私の味方になってくれ他校に喧嘩で、捕まっても

「好きでしてる事ではない」で、園には報告は一度もしてなく、「父親と思って良い」とまで言うようになった。

そんな中に、三人の姉が入って、基本勉強出来なさすぎる子の集まりですか?レベルばっかりだったので、

姉の宿題や勉強教えてた。

私が中2で班長になって姉妹が同じ班になった。

元々、年の離れた弟が知的障害者で苛めにあってたので、私が命令する事はなく、更にはTさんが行方不明になったと聞いた時に、もう何処の学校が強いとか止めない?って、他校のいわゆる不良の同級生に声をかけて、同盟みたいなのを作った。

姉妹の妹から、えー!な話を聞いて、こりゃー班の子守らなきゃってなった。

Kさんは、私に会いに園に盆、正月は来るからと、手紙もあった。Kさんが園を出る時は、寂しい涙が出た。

姉妹の妹の話はあまりにショッキングで、妹は私の班で良かったで、班の小学生の勉強を教えてたりしてた。姉がとても笑うようになった。妹と同じだからかなーと思ってた。要領も班の子には教えたけど、染まっている子は出来なかった。それほど園が怖かった。

狡猾な先輩が居て、こりゃー脱走するしかないなーで、脱走するからって班の子に話した。

脱走して、児童相談所の職員に捕まって、親元に返す事になって、班の子が泣きながら謝るから、これで良いよってなった。私の荷物は段ボールに入れられてて、手紙も班の子が書いてた。

そこで、私の施設生活は終った。


でも、姉妹の父親と18才で会ってしまった。