パソコンで書く文章とスマホで書く文章ってどこか違っちゃいませんか? そんなことないか。パソコンで打つ方が良い文がかける気がするので、いつか電車内で吊革につかまりながらでも操作できるパソコンが開発されればいいと思います。

 

 

最近の日記

<鎌倉旅行>

 

 鎌倉を少しだけ散策した。立ち寄ったのは鶴岡八幡宮、長谷のしらす屋、紫陽花寺。五年前に訪れた時のコースをそのままに辿る。あれ以来一度も来たことはなかったけど意外に記憶はあったようで、地図を見ずとも各地を巡ることができた。鶴岡八幡宮までの道のりで鎌倉ハムのクリームコロッケを買い食いしたり、黒豆茶を飲んだり、勧められるままにドライフルーツを食べたり。へえ、意外と美味しいんだなと思ってもぐもぐと食んでいると、若い女の人(店員さん)に「美容にもとってもいいんですよ」と話しかけられた。「確かにそうですよねー」と返すや(躱すや)、唐突に五年前にも同じやりとりをしたことを思い出した。なにも成長していないらしい。

黒豆茶のおいしさが忘れられない。Youtuberのヒカルの動画で紹介されたことが売りのようで、立てかけられた写真の中のヒカルが不敵な笑みで黒豆茶を贅沢に買い占めているのをみてちょっと妬ましいと思ってしまった。

 江ノ島に行きがてら江ノ電を途中下車し、長谷のしらす屋でお昼ご飯を食べた。生しらすと釜揚げしらすの二色丼を食べる気満々で居たのに、今の時期は禁漁で生しらすが出せないんですよーと言われてしまって叫びそうになる。都会から来たいい女です、みたいな恰好をしてなかったら取り繕えていなかった。大人しく釜揚げしらす丼を平らげて、紫陽花寺の呼称を冠する長谷寺へと足を運ぶ。

 匂いというものは記憶において強烈らしい。参道に佇む良縁のなごみ地蔵をカメラに収めながら山を登って本堂の入口をくぐった時、強烈な長谷の香りが鼻を抜けて、見上げるほど大きな菩薩像が目前に現れた。五年前のたった一度しか嗅いだことのない香りだったのに、なんというか、今までなんとなくぼんやりと思い出しながらでいたあの日の記憶が唐突に、形を伴って甦ってきたのだ。あの日というより、あの時期、にまで押し広げるほどの勢いで、つかの間立ち惚けて脳の痺れに身を任せて。本堂に立つ巨大な菩薩像は本当に荘厳で、ただ美しいと、そう思った。これに何を祈ればいいのかと思ったし、何が何だかわからずに祈りを捧げてしまう気持ちも分かった。それから人の流れに添うように売店に入って、頭が働かぬまま外に出て、このまま帰るには惜しすぎてしまって何食わぬ顔をしてもう一度菩薩像への列に加わった。今度こそしっかり今後のことをお祈りして、二度目の売店で長谷の香り袋を購入した。

 この時は本当に幸せな気持ちで鞄に忍ばせて帰ったけれど、家に帰ってから、余計な行為だったかもしれないと思った。持ち帰る、という行為に正当性は見いだせない。そうあるべきという意味での正当性だ。本当にいい香りだけれど、あの時私を強打したその価値そのものは鞄に入れて持ち帰る過程で丁重に保たれるものではないのだし。まあそんなことを今更言っても……という話ではあります。とても素敵な香りであることには間違いないので、みなさんおすすめです。

 

 それから江ノ電に揺られ、江ノ島に着いて、ものすごい強風の中島に続く大きな橋を渡った。本当に強かったです。波がもう大荒れといった感じで、帰り道なんて危うく橋の上にまで波が到達しそうでしたからね。

江ノ島に来たのは今回が初めてだった。洞窟があるらしいと聞いていたので、とりあえずそこに赴こうということになった。道中、商店街のようなところでたこせんべいを買い食いしていたら16時半をまわりそうで、洞窟の営業時間が17時までだというのをグーグルで見つけて大いに焦った。足早に、と意気込み歩き出すも、坂は急だわ階段は鬼のようにあるわで本当に体力が持っていかれて、へとへとになって心底帰りたいと思いながら山を登っていた。途中、ちょっと開けたところに出た時に、夕日に照らされたきれいな海が一面に見える瞬間があって、わあ綺麗だなと思いつつも息が切れるほど疲れていたのであまり感情も動かず、ヤケクソのようにパシャリと雑に記録する。見返したら綺麗だった。

それなりに大変な思いをした甲斐もあって、洞窟の入口まで続く、島に添った長い橋にたどり着いたときはちょうど日の入りの瞬間だった。疲れもあったけどそれ以上に達成感も凄くて、ご褒美にしか見えない綺麗な夕日と輝く海を見て、ああ来てよかったな、としみじみとして。洞窟は最終入場が17時だと知って、ぎりぎりまで橋で夕日が沈むのを眺めていた。日が沈む瞬間を見るのはいつぶりだろう。なんとなく、とても贅沢な時間を過ごした気がする。自分の時間が太陽の時間と同期している感覚というか、同期もなにも当たり前のことなんだけど、それを感じられるかどうかは別問題のような気もする。とにかく上質な時間。こういう時間を増やしていきたい。

 それからイルミネーションを見たり、寒さに震えたり、コンビニで抹茶スイーツを衝動買いしたりして例の大きな橋を渡り江ノ島を出た。晩御飯を適当にチェーンのしゃぶしゃぶで済ませて、滑り込む様に終電に乗って帰路につく。いい一日だったなと思います。また行きたいです。リベンジとしては海の見える温泉に入ることと生しらすを食べることを掲げます。

 

<モネ展>

 

 上野の森の美術館へ、モネ展を見に行った。甘ちゃん思考の持ち主なので、平日の昼間なら空いているだろうとナメて向かったら当日券で入場二時間待ちを食らった。仕方がないので近くのタリーズで時間をつぶしつつ、改めてモネについての知識を軽くさらって、16時に入場した。

 歩けるモネの庭とか、触れるレプリカ絵画とか、純粋な絵画鑑賞以外にもいろいろと楽しめたと思う。モネが印象派になる前となった後の過程がどちらも濃密に展示されていて、俗に印象派と呼ばれる類の絵画もむろん素敵だったけど、私はそれ以前のサロン的なタイプの絵画に惹かれてしまって、今回の脚本ではもともとモネら印象派をモチーフに組み込もうと思っていたこともあってバカみたいに長いこと眺め続けてしまった絵も何点かあった。たぶんそこで感じたことを脚本に組み込むのでここには書かないでおく。

 グッズも買えてるんるん。サコッシュを買ったのでいつか使いたい。仕込みの日や当日制作の日に小回りの利くバッグが無くて困っていたから購入を決めたのだけれど、でも三月企画もあまり関わらないし、使うのは随分先になるかもなぁと漠然と考えていたら2月の企画の当制でさっそくお声がかかったので活躍の日は近そうです。

 今月末からまた印象派展が始まる。楽しみで仕方ない。たぶん誰かと行きます。

 

 

映画録

 

・AKIRA

 課題のために見た映画。一昔前のリアル系作画と呼ばれるジャンルにあたる。十分すぎるほどリアルな作画描写に比べ、友達の心情も主人公の心境の変化も事件の概要すらもあまり多くは語られない。「無音」の使い方が非常にうまい。昔の映画ほど鑑賞時の余計なストレスがかからないというか、ねっとりしていないというか。ただ個人的には気に食わない登場人物が多かった。

 

・TENET

 とにかくはちゃめちゃにおもしろい。何を言ってるか分からない。未来から逆行する物体が送られてくる話で、順行の世界線と逆行の世界線がまじりあうところとか本当になにがなんだかという感じで、本当にカロリーの使う映画。でもまじで面白い。主人公の相棒のニールがどタイプ過ぎてつらい。アクションがとにかくアメリカ。格闘シーンもさることながらカーチェイスのシーンも手に汗握るどころか息を止めてしまった。クリストファー・ノーランということもありとにかく「リアル」にこだわられていて、逆再生のシーンも本当に逆再生機能を使わずに撮影していると知ったときには脱帽の息すら超えた。二回見るのがちょうどいいのかもしれない。

 

・BEFORE SUNRISE

 ほんっっっっとうに良かった……!!!!!!!!!!

ほんとうに…………!!!!! もう、、、、、!!!!!

電車でたまたま出会った男女が軽妙でシリアスでコミカルな会話を通じて惹かれ合い、翌朝の飛行機の時間までともに過ごす一日の話。映画における「現実」と「虚構」があるとすればこれは限りなく「現実」を追求して作られたとか時間の流れが極力カットされずに出会いから別れまで描かれてる奇跡みたいな真珠みたいな朝日の雫みたいな作品だとかそんな言の葉はどうでもよくて、ただひたすらに、いい作品だった……!三部作らしいので続きも早急に見て個別で語るかもしれない。それぐらい良。恋愛~。愛したいよ~。ローマで恋したい~。

 

 

 ㋃にやるヨルシカのライブチケットが当たりました。参戦します。

明日は祖父の法事で帰省。岡山のホテルで一人5000円の朝食を食べるかどうか母親が永遠に悩んでいる。どうか転んでくれ課金に。