今年最初に読んだ
(☆
)に続き、先日から読み始めた
本は、朝日新聞で紹介されているのを発見した父に頼まれて
購入したこちらの本 ![]()
超
辛口評論家として名高い友里氏の著書。
友里氏は中小企業の経営者で、グルメ評論はあくまでも
副業とのことで、よってあくまでも自腹&覆面?での取材を徹底。
フードライターやレストラン評論家がレストランと癒着して不正な
評価を下すことに真っ向から反対していらっしゃいます![]()
彼のブログは以前から読んでいましたが、確かにかなり辛口。
辛口と言うか、基本的にお店を持ち上げないどころか褒めない(笑)
ここで私の拙い
レポを引き合いに出すのは恐縮ですが(笑)、
私は自分が気に入らないレストランについては、あまり悪く書きません。
私の記事を読んだ誰かが、実はものすごく好きなレストランだったら
やっぱり不愉快に感じるかなと思うので(自分がそうだから・笑)、
あくまでも緩~い表現に留めています。
もちろんあえて美味しかった!とは書かないけれど、レストランの
記事自体を書かなかったり、『マズイ』とか、『二度と行かない』とか
致命的&決定的な表現を使わないようには気をつけています。
でも、それって『一見ブロガー思いな私』ですが、裏を返せば
ある意味単なる『保身』なんですよね・・・。
そう考えると、彼のように真っ向から批判&めった斬りするスタンスを
とることって、何だかかなり勇気ある行動に思えてしまいます。
実名こそ出していませんが、私ですらわかる特定の人物(達)に
ついて、かなり『キワドイ』コメントの嵐で・・・![]()
読んでいると色んな意味でドキドキしちゃいます![]()
山本益博さんは、とあるトークイベントでこうおっしゃっていました。
『批判することは誰でもできる。批判した文章を読むことは、
誰にとっても面白可笑しい』 確かに一理あるけれど、友里さんほど
トコトン批判するとぃぅのは、誰しもできることじゃないはず。
私は山本益博信者でもなければ、もちろん友里派でもありません。
でも、友里氏の批判的なスタンスに全面的には賛成できないにせよ、
その意見には一理あるなと思うことが、実はとても多いのです。
たとえば『本日のオススメ』は本当にオススメなのかとぃぅ疑問。
このオススメは『客』にとってのオススメではなく、
『店』にとってのオススメではないのか、という意見なのです。
これは私も2~3流レストランで思ったことがありました。
そしてこの意見にもなるほど、と。
『1人でも多くの人に自分の料理を味わってもらいたい』
ちょっと人気が出てきて、調子に乗って支店を出すオーナーシェフが
よく吐く上っ面だけのセリフであります。
しかしよく考えてみてください。オーナーシェフの体は1つですから、
店が2つ以上できた場合、どちらかの店で必ずオーナーシェフ不在の
状態ができてしまいます。
昔から飲食店に限らず、『急激な店舗展開は質の低下に
つながる』と言われてますよね。友里氏の書き方に少し癖は
あるけれど(笑)、これも一理あるなと思ってしまいます。
この後、友里氏は、レシピを楽譜にたとえ、シェフを指揮者に
たとえて次のように書いています。
楽譜が同じでも、指揮者によって演奏の質が変わるのは
誰でもわかるはず。 シェフも同じだと。
そしてまたこちらにも私は賛成![]()
店の評価をする人間が、信奉者を集い、融通の利く店で
参加費制の「食事会」を開催することに疑問を感じます。
これには私も賛成です。
あるシェフが以前おっしゃっていました。
自分は、食事を楽しめる相手と一緒にレストランに
来てほしい。何が楽しくて、初対面の人を並ばせて
食事をするのか、って・・・。
初対面同士が美味しい食事を通じて仲が深まることも
あると思うので、一概に『初対面同士の食事』とは言えませんが、
確かに有名評論家を囲んでの高額な会費制のお食事会、
なんだか不思議な図だなぁ・・・と思ったことはあります![]()
そして、この記述にはハッとしました。
ほとんどの店では料理人の出身店(修行店)や海外での
修行経歴を披露しているはずです。
しかし、どこそこの有名店の出身だ、あのカリスマシェフの
弟子だった、というキャッチをそのまま信じて良いのでしょうか。
私はまったくのミーハーなので、HPにこの記載があるだけで、
『わお~~
』と心が沸き立つような興奮を覚えるのですが、
それで興奮して、父のところに飛んでいって、
『ねぇねぇ、あの新しいレストランのシェフってタイユバンの
出身なんですって!これは間違いなく美味しそう~
』
・・・なんて言うと、いつも父に言われます。
『それでその人はタイユバンで何をしてた人なの?
ずっとジャガイモの皮をむいて終わった人なら何も
意味ないでしょ。大事なのはそこで何をしてたかだよ』って・・・![]()
おっしゃるとおり![]()
私が聞いた話では、某☆付店のオーナーシェフは以前、
経歴に某老舗フレンチでの修行経験を載せていたそうです。
でもその老舗フレンチ、労働環境がとても厳しく、
3日で辞める人も後を絶たなかったそうです。
そのオーナーシェフも恐らくその1人だったのでしょう。
老舗フレンチのオーナーがその経歴をホームページで見つけ、
どうにもこうにも彼の名前&顔が思い出せなかったそう。
後日、オーナーがその☆付のお店を訪れて・・・そこで何があったか
わかりませんが、以来その修行歴は削除されていたそうです・・・
ぃゃぃゃそれにしても、単純に大好き!なレストランでしたが
あの業界(?)って本当に色んなことがあるんですね![]()
この本を読んですべてを信じるつもりもありませんし、
私は純粋に食べることを楽しみたいので、あまり先入観に
とらわれず、深く考えずに食べたいのですが、改めて自分が
メディアに踊らされていたとぃぅことを痛感いたしました(笑)![]()
賛否両論あると思いますが、3日で読めますので、
食べることが大好きな方はぜひぜひご一読を![]()
