今年初めて手にした本は何ですか?
私は何かのフリーペーパーで紹介されていたこちらの本が
気になったので、さっそく買いに行ってきました
私が去年読んでとても感動した本、『皿の上の人生』の
作者でいらっしゃることも、魅かれた理由の1つかも・・・
この本についての記事はこちら → ☆
さて、この『接待は3分』という本。
まえがきはこんな感じで始まります。(以下、抜粋)
私は思うけれど、接待とは人にメシを食わせることではない。
何よりも重要なのは相手に『自分を見せる』ことであり、
素顔と日ごろの生活をあえて披露することなのだ。
『私はこんな人間です。よろしかったらいっしょに仕事を
してください。』
オフィスではなかなか見せることができない姿を相手に
さらけ出してこそ、接待は完成される。
・・・私の会社の社長は、ほぼ毎日『会食』があります。
週末を返上してのゴルフ接待も当たり前。
専務・常務クラスでさえ、時期によっては週5で
会食が続くことも・・・。
会社の経費を使って高級店で食事をしたりゴルフをしたりする。
私はそのことに対して何らかのマイナスイメージを持ったことは
ありませんが、筆者は、『接待のために残業しないで会社を出て行く
管理職に対して、一般社員はほの暗い感情を抱いている。』
としています。
本書では、特に接待初心者の若手営業マンに向けて、
『接待』の場の重要性を説き、接待におけるポイントなどを
わかりやすく伝えています。
私は実際に接待のシーンに出る立場にはないけれど、
担当部の営業マンや役員が神経質になる『接待』なるものを
少しでも理解したくてこの本を選びました。
それにしても野地さんの書きぶりは実にテンポが良く、
本当に読みやすい!
いくつか興味深いフレーズをご紹介します。
◆店選びのポイント①
接待の目的は、相手に『気持ちよくなってもらう』ことだ。
つまり、相手にストレスを与えてしまっては接待にならない。
そういった前提を考えると、とにかく場所がわかりやすい店を
選ぶことだ。いくらおいしいからといって、住宅地の奥にある、
たどり着くのが難しいような店を指定してはいけない。
わかりにくい場所にある店に来いと言われ、真夏に汗をダラダラ流し
ながら店を探し歩いたり、豪雨のなか、読めなくなった地図を手に
途方に暮れたことはだれしもが体験しているのではないか。
◆店選びのポイント②
わざわざまずい店を選ぶ人はいないだろうけれど、料理のジャンルは
どうであれ、自分が『ここはおいしい』と信じている店で接待することだ。
『この店はたいしたことありませんが・・・』などと謙遜のつもりで余計な
ことを言う人がいるけれど、接待される側にしてみれば、わざわざ足を
運んでまずいものを食わされたら腹が立つ。それでは接待にならない。
◆店選びのポイント③
はじめての店を接待に使ってはいけない。
『すみません。ここはじめてで場所がわかりませんでした」
と招いた側なのに遅刻する人がいる。
私ならそんな行き当たりばったりな人に接待してほしくない。
◆店選びのポイント④
「どんな料理がいいですか?」と聞いてくる人がいる。
しかし、そう問われて、「はい、イタリアンにしてください。
ただし、席は奥の窓際。シャンパンはサロンで、赤ワインは
シャンベルタンにしてください。」なんて答える人がいると思うの
だろうか。接待するのなら、相手の好みをそれとなく調べておいて、
しかも相手が食べたくなるような店を選ぶべきではないか。
そうした日ごろの情報収集と想像力を働かせることが接待であり、
仕事の会食における作法だ。
このほか、家族についての質問はやめるべき、とか、
避けるべき3つの話題、二次会、お土産、外国人を
接待するときなどなど、実にバリエーション豊かに、
とても面白く書かれています。
以前、10年以上も前、通っていたテニススクールで
好きな人ができたとき、母からこんなことを言われました。
『場を同じにしているだけでは、その人との関係は発展しない。
普段と違う場で時間を共有してこそ、その人との関係は
深まるもの。』 と。
私はスクールで彼に会えるのを楽しみにしていました。
それだけで満足している部分がありました。
でも、それだけでは何も発展しない。
一緒にゴハンを食べたり、どこかでに出かけることで、
2人で『共有した時間』ができ、そこで関係は深まり、
仲良くなれるのだと教えてくれた母の言葉は、
社会の『接待』にも共通するものだと思います。
会社とぃぅ箱から飛び出して食事をしたり、ゴルフで一緒に
汗を流すことが、お取引先との関係を深めるのだと改めて思いました。
ぜひぜひ読んでみてください
結構さらっと読めるので、オススメです
私はこの本を、営業マンはもちろん、秘書にも薦めます。