今年も家族で年末ディナーに行ってきました。
昨年の記事はこちら → ☆
(こんなときにしか登場しないクラッチ。去年ぶりの登場です・笑)
目的地のホテルにタクシーが近づくにつれ、まばゆいばかりの
巨大クリスマスツリー&イルミネーションがお出迎え
エントランスから望遠で撮影したので美しさが充分に伝わらず、
なんとも悔しい限りです
・・・さて、今回のレストラン
入り口からメインダイニングまでの道のりは長く、青い絨毯が続く
廊下の両側を、美しくライトアップされた真っ白な木々が飾ります。
一歩進むごとに高まる期待感・・・
途中、とても素敵なクリスマスツリーと出会いました
よーく近づいてみると・・・
オーナメントがすべて鴨(笑)!!クリスマスカードだそうです。
さて、このオーナメントでもうおわかりでしょうか?
今回の家族ディナーはこちらのレストランです
今年25周年を迎えるこちらのレストラン。
両親はちょうど25年前のOPEN時に行って以来だそうですが、
私は初めての訪問。非日常間溢れる空間は圧倒的な美しさ。
それだけでお腹いっぱいになってしまいそうでした。
薄いピンクのクロスに、サーモンオレンジ色をした2本の長い
キャンドル、バカラで特注したという鴨のクリスタル、丁寧に
お手入れされた銀食器のチャージャーなど、セピアの世界に
タイムスリップしたかのような、とてもロマンチックな空間
クリスマスシーズンのため、壁やテーブルにモミを中心とした
アレンジメントがたくさん飾られていたのも、より一層華やかさを
助長していたような気がします。
さて、メニューはアラカルトのほか、3種類のコースがありました。
私の希望は当然アラカルトですが、高齢の父はデザートまで
たどり着ける自信がないとのことで(笑)
母から、『貴女はまだ若いんだから一緒にアラカルトを
楽しめるような殿方を見つけて勝手に来なさい。』と一蹴
コースは①Pont Neuf、②Pont des Arts、③Pont AlexandreIIIと
あるのですが、①~③は3つに並ぶ実在する橋。③へ向かうごとに
ノートルダムがよく見える位置になっているのだそう。
この日は②Pont des Artsを選びました。
料理はないコースですが、代わりに魚介を使った
前菜4品を楽しむことができます。
飲み物は、普段ならグラスでシャンパーニュといったところですが
今回は前菜までシャンパーニュで通そうとぃぅことになり、
こちらにしかない『トゥールダルジャン』とぃぅシャンパーニュを
ボトルでいただきました。
少し濃い目の金色をしたシャンパーニュは、温度が上がるほど
甘さが増し、一皿ごとに濃厚になってゆく前菜とマッチしていました。
まずアミューズは2品。
クッキーのような器に入った一口サイズのブーダン。
下にはリンゴのジャムを添えて。
血生臭さが抑えられて、どこかクリーミーなブーダン。
昔懐かしい味がしました。
もう1つはレンゲに乗ったグリーンピースのムース。
周りには透明なトマトのジュレ。小さいながら金箔が
乗った、ゴージャスな一口です。
そしていよいよ前菜1品目。
タラバ蟹とアヴォカドのカネロニ仕立て
大根で巻かれたタラバ蟹をカネロニに見立てて。
上にはキャビアが散らしてあり、程よい塩味が漂います。
剥いたタラバ蟹は少し酸味を加えた滑らかなアボカドソースと
一緒にいただきます。オレンジとグリーンの美しい取り合わせに、
次の前菜への期待感が高まります。
前菜2品目は暖かい前菜。
帆立貝のポワレと菊芋のアンサンブル
トリュフのラメルに魅せられて
大きな帆立貝のポワレには、細かく刻まれた菊芋や
シブレットが。少し酸味を感じるところをトリュフの香りが
さらっていく感じ。暖かくてクリーミーなお出汁たっぷりの
ソースも美味しい
菊芋はチップスになったものも添えられており、
食感の違いを楽しむことが出来ました。
前菜3品目はスープ仕立て。
滑らかなムール貝のヴルテ
サフランの香り
ムール貝の身は小さいながら塩気たっぷり。
そこにふわ~っとあの特有の香りがするサフランの
ポタージュが注がれます。
風邪を引いたら飲みたくなりそうな、本当に暖かい一品。
前菜の最後はボリューム満点の一品。
馬鈴薯をまとった鮟鱇のロースト
馬鈴薯はシャキシャキとした歯ごたえを残して鮟鱇に
巻かれています。驚いたのは鮟鱇のボリューム。
肉厚でブリン!としていて、ものすごい弾力でした。
鮟鱇のお味自体は薄味ですが、たくさんのお野菜や
ブラックオリーブがアクセントになり美味しかったです。
いよいよメイン。
ピジョンも選択肢にありましたが、当然鴨を選択。
ソースは2種類。
オレンジソースと4種類のスパイスを混ぜ合わせて
作られた『マルコ・ポーロ』
シンプルながら美しすぎる一皿は食べるのを躊躇するほど。
でも、鴨さんのご冥福をお祈りしながら美味しくいただきました。
スパイシーなマルコ・ポーロは、後から追加で持って来て
いただいたクミンシード入りのパンとの相性が抜群で、
最後のソースまで綺麗にいただきました。
今回のコースにはありませんでしたが、ダイニングの一角では
昔ながらの機械を用いてグランマニエやサルミを使った、
オリジナルの『トゥールダルジャン』とぃぅソースを作っていました。
こちらは1羽を2人で分ける場合のみオーダー可。
次回は(いつかな?)ぜひこちらをいただいてみたいです
ところで驚いたことが1つ。
このソースを作っていたテーブルがイタリア製の大理石で
出来ていたのですが、自分の席から見ていたときは
まったく同じ大理石柄のクロスがかけられているように
見えました。
ところがなんと近づいてみるとクロスも大理石で出来ていて。
柔らかい布製のクロスがかかっているように見えるほど
繊細なタッチで彫られた、れっきとした大理石だったんです!
さて、デザートの前にお口直し。
通常ならグラニテかな?と言ったところですが、
新芽を摘んだサラダ プティ・トリアンノ風
柔らかいベビーリーフ達を『トゥールダルジャン』とぃぅ
ドレッシングで(笑)
鴨のためにオーダーした赤ワインが余っていたのと、
お腹に余裕があったのとで、チーズをお願いしました。
私が昔のに貰った
なんかあったりして、チクリと
胸が痛みましたが(笑)母が何も知らずに真っ先にそれを
頼んでいたので、なんだか可笑しかったです。
私はあまり自宅で食べないバシュラン・モンドールを。
日持ちしないバシュラン~は外で食べたいナンバー1
ちょうど最後の方だったのでたっぷり乗せていただきました
デザートは2品から選ぶことが出来ます。
父が選んだのは、
マダガスカル産バニラのフィユテ
洋ナシとトンカ豆の織りなすハーモニー
ミルフィーユが大好きな父。
あまりに好きすぎて、パイ生地がしけるのが嫌だから
テイクアウトは絶対しない!とぃぅこだわりぶり
なので外でミルフィーユがあると必ずオーダーする父
バニラアイスクリームまで乗せてもらって嬉しそうでした(笑)
私と母は王道のスフレ。
スフレ "ヴァルテス"
魅惑の香りに包まれて
チョコレートとオレンジのグランマニエのスフレ
なのですが、これはもぅ息を呑むような逸品。
なんとなんと、チョコの部分と、グランマニエの部分で
スフレが市松模様に分かれているのです!
仕切りを挟んで作るそうですが、どうやって作るか、
詳細は企業秘密だそうです(笑)
熱々のスフレの上にバニラアイスを乗せて、
冷たいアイスと交互に、あっとぃぅ間に完食しました
お酒も進んでテンションが上がってくる私達。
デザートをアラカルトから追加オーダー。
クレープ・シュゼット
母が高校生のとき初めて食べて感動したデザートだとか。
目の前でグラニュー糖を使ってカラメルソースを作った後、
グレープフルーツジュースを加え、シャンパーニュ地方で作られた
グランマニエを注いで火をつける演出は迫力満点!
私も聞いたことはありましたが、見るのも食べるのも初めて。
今こんな光景を見られるレストランはあまりないと思います。
最後にこのソースに浸したクレープをお皿に乗せ、
上からはバニラビーンズが見えるアイスクリームを
適度にアルコール分が残ったクレープは
本当に美味しかったです
食後の飲み物と一緒に出されるプティフールは、
ミントのギモーヴ、青リンゴのシャーベット、
チョコレートの生キャラメル、黒スグリと抹茶のジェリー。
その後にはレモンピールのチョコレートと
ヘーゼルナッツのチョコレートも
内装のゴージャスさに負けないホスピタリティ溢れる
完璧なサービス、オーソドックスながら古臭さを感じない
軽い仕上がりのお料理の数々に、すっかりお気に入りの
レストランになってしまいました。
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我が家ではさっそく『来年はどこにする?』のトークが
繰り広げられています(笑)
本当に、来年もまた家族揃って年末ディナーの日を
迎えられることが出来たら本当に幸せなことです
今年も家族揃ってたくさんの楽しい時間を過ごすことができたことを、
心から感謝しています。