1泊2日の弾丸ツアーで大阪フレンチ3軒
を食べ歩く企画。
到着した当日のディナーで訪れたのは、
西天満にあるaccueillir
accueillirとはフランス語で「人を迎える」「もてなす」の意。
素敵なお名前ですね。
オーナーシェフの中多氏はシェフには珍しい?大卒シェフ
淀屋橋の名店「ラ・クロッシュ」に勤務した後、 フランスの
「タイユヴァン」「トゥール・ダルジャン」などの名店で腕を磨き、
2007年10月にこちらのお店をOPEN
ソムリエはマダムの美貴さんが、サービスは麹町や新丸ビルの
「オーグードジュール」で腕を磨いた大林さんが担当。
他に女性サービススタッフの方がいらっしゃいました。
茶色い木の素材と柔らかいオフホワイトを品良く組み合わせた
店内は、ディナーにぴったりの雰囲気
半個室の席を含めて20数席と少なめですが、席と席の間が
広々としていて、とても落ち着きます。
ディナーコースは6,300円と9,450円があり、トライアルな今回は、
6,300円の方をお願いしました。
アミューズ、前菜2品、鮮魚のお皿、お口直しのグラニテ、
お肉料理、チーズ、小さなデザート、デザート、食後のお飲み物、
小菓子。パンを含めると立派なフルコースでこのお値段
しかもサービス料は7%と、とってもリーズナブル
グラスのシャンパーニュをいただきながら、さっそく大阪フレンチ
第1弾のスタートです
アミューズはヴィシソワーズ。
ガラスのクリアな器に真っ白なスープ。
上にポテトをメッシュ状に揚げ、パルミジャーノが振りかけられた
薄いチップスが乗っています。
スープと交互でも、崩して中に入れて食べても
程よく冷たすぎない温度だから、ヴィシソワーズの香りが
ふわっと立ち上ってきて、ほっとするお味に・・・
続いての前菜は、最初から2人で違うものが登場。
お取り分け用のお皿も持ってきていただいて、とっても
フレンドリーなサービス肩肘張らないフレンチですね
1つ目の前菜は、宮崎産綾牛の軽い炙りとフォアグラのコポー
コポーとは、フォアグラのコンフィをスライスしたもの。
フォアグラをメインではなく、あくまでも脇役に持ってきた発想が
とてもユニーク。口に入れると溶けるほど薄くスライスされていて、
脂の乗った牛肉(もちろん焼き目は片面だけ)と一緒に頬張ると
フォアグラの脂と牛肉の脂が絡み合って、ジューシーさがアップ
もう1つの前菜は、フォアグラのミルフィーユ仕立て。
イチジクのヴィンコットと一緒に。
見た目から「ミルフィーユ」になっているこちらのお皿は、
フォアグラと軽く揚げたサクサクのバゲットが交互に重ねられた
とても美しい一皿。
ヴィネガーのソースがかかったイチジクとの黄金の組み合わせは
美味しくないはずがありません
さきほどの前菜ではスライスされていたフォアグラのコンフィ。
こちらでは「かつおぶし」のようにおろしてあり、それが淡雪のように
お皿に散りばめられていてとても綺麗
時間をおくと溶けてしまう儚さがまた雪のよう・・・
お次は前菜2品目です。
だだ茶豆の冷製スープ、鮑、帆立、シロミル貝と
コンソメのジュレ
ガラスの底浅パスタ皿のようなものに入って出てきたこちらの
一皿は、後からだだ茶豆のスープを注ぎいれる演出。
だだ茶豆のあの茶色っぽい皮からは想像もつかないほど
クリアなグリーンのスープに、白を基調とした魚介達。
上にはコリアンダー、そしてキャビアが散らしてあります。
思ったほど主張のないだだ茶豆のスープ。
コリアンダーの香りが主体となっ(てしまっ)た印象です。
ただ、コリアンダーVS鮑になると意外にも鮑が勝利
食べる部分によって色々なお味が楽しめるお皿でした。
続いては本日の鮮魚
この日はノドグロのソテー。
付け合せは黒米のリゾット、原木椎茸や松茸を始めとする
キノコ数種がたっぷり
上にはイタリアンパセリとスライスした
トリュフが乗せられ、秋の気配を感じるお皿です。
お口直しのグラニテは、粗めにクラッシュされたレモン風味の
グラニテ。底には「杜松の実」が入っているとのことでした。
私の舌では感知できず、レモンのグラニテでした
爽やかでお口直し効果絶大でしたよ~
2種類の中から選んだメインのお肉は大好きな仔羊
調理法はクロケット(コロッケ)スタイルで。
初めて食べました、仔羊のクロケット。臭みがあまりなく、
肉々しいガツンと来るお味。中にピスタチオや、ほんのりカカオが
入っているので、さらにボリューミーな仕上がり。
付け合せは薄いグリーンの色をした青茄子とぃぅお野菜や、
オリーブのピューレ、パウダー。
一緒に行ったmahoが選んだもう1つのメインは、
青森産銀の鴨胸肉のロティ スパイス風味
ターメリックの香りがふんわり香る異国情緒溢れる鴨さん
付け合せでいただいた緑竹タケノコが最高に美味しく、
さっそく「私の気になるお野菜」の仲間入り
続いてはチーズです
山羊乳のチーズはほんの少量なのが嬉しいところ。
皮を剥いた綺麗なグリーンのピオーネと、
くるみのパンを添えて。
器がゴールドのガラスの器で、チーズの色彩と良く合い、
とても綺麗でした。
スガハラガラスの食器を良く使用されているそう
デザートの前に、小さなデザート。
2つのうち1つ目は、オリーブオイルのアイス。
ガラスのレンゲの上に真っ白なアイス。上からはグリーンの
オリーブオイルがかかってて、頂上にブラックオリーブが。
オリーブの個性の強さを改めて感じた一皿ならぬ一スプーン。
もう1つの小さなデザートは、ガラスの筒状の容器に入ったもの。
小さくカットされた二十世紀梨と梨のジュレ、そして上には
梨の泡・・・。とても爽やかで、またまた秋を感じる一品
メインのデザートは3種類から。私が選んだのは
茨城産メロンとココナッツのスムージー ミントのジュレ
まあるい底が可愛いガラスのカップに入って出てきた
こちらのデザート。
綺麗なグリーンに真っ黒のストローがとてもスタイリッシュ
メロンとココナッツのスムージーに、上から爽やかなミントジュレ、
球形にカットされたメロンが点々と並び、上にココナッツのメレンゲが
本当に可愛い一皿です。
こちらのお写真でおわかりいただけるでしょうか
もう1つ、mahoチョイスの赤いお皿は、
暖かいチョコレートのスフレとパッションフルーツのソルベ
パッションフルーツのソースがお皿を縦断するように引かれていて、
まるで天の川みたい
最後にお紅茶をいただきながら、ミニャルディーズをいただきました。
パウンドケーキ、クッキー、ショコラが、これまた可愛い雫の形をした
ガラスの器に乗せられて、とても綺麗でした
新幹線での移動の疲れも吹き飛ぶ爽やかで暖かいサービスと、
東京とは一味も二味も違った素敵なお料理ですっかり元気になれました。
1軒目で感じた大阪フレンチの特徴は、珍しいお野菜をあくまでも
主張せず、脇役に徹して配しているところ。
東京では時に珍しいお野菜がメインの一皿にもなりえますが、
サービスの大林さん曰く、大阪では京都も近く、お野菜の調達場所が
当たり前のように身近であり、入手ルートも確立しているから、
旬のお野菜、新しい&珍しいお野菜が比較的簡単に手に入るので
こんなさりげない使い方ができるのだとか。
はたまた神戸っ子のmaho曰く、大阪など関西人はある意味
食にうるさく、お野菜をメインにした料理だと物足りなく感じる人も
少なくないとか。「それだけ?」みたいになるのかもね~とのこと。
どちらがぃぃとか悪いとかではなく、「○○さんの○○(←お野菜)」
とぃぅ一皿も、東京フレンチならではなのかもしれないですね。
左から、サービスの大林さん・中多シェフ。
1番右の方がマダムの美貴さん。若くてとってもキュートです
気のおけないお友達とのお食事はもちろん、若い方のデートにも
オススメな1軒。とても満足でした~!
accueillir
大阪府大阪市北区西天満4丁目1-20 LeePlaza 1F
06-6311-2558
月曜日