昨日は家族でK.u.Kへランチに行ってきました
オーストリア料理を提供するこちらのレストラン、
実は2年ほど前から父が行きたい行きたいと熱望していたお店。
でもこれまで「オーストリア料理のレストランで行きたいところが
あるんだけど・・・」などとパパが発言しようものなら私とママで、
「えぇオーストリア料理
フレンチでも行きたいお店が
いっぱいあるのに、オーストリアまで手回らないわよね~」
・・・と門前払い
まともに話を聞いてあげたこともなく、そこがどこにあって
何という名前のお店なのかすら聞いたことがありませんでした
・・・そんなある日、私が勝手に姉と慕うbelleさんのブログで
K.u.Kの記事を拝見し(そのときのbelleさんの記事はこちら→☆☆☆ )
とっても行きたくなってしまった私は何も知らずにパパにその話を・・・。
するとパパさんの目がキラキラと輝き、
そこ、前から行ってみたいって言ってたお店だよ
と・・・
そんなわけでとうとう念願の予約を入れることとなり、
パパさん、先々週あたりからネットを見まくり、口を開けば
「カーウントカーはね・・・」ばかりでママはもう辟易状態(笑)
12時半に予約を入れていたのに、11時半には、
「もう呼んで行こう!」と気合い充分(笑)
そんなパパを見た私、つくづく「私も血引いてるな・・・」
と微笑ましく思いました(笑)
・・・さて、そんなわけで訪れたK.u.K
内装は重厚感のある、とっても落ち着いた雰囲気
派手さはありませんが大人がゆっくり食事を楽しむのに
とても相応しいレストラン、といった雰囲気です。
ランチは4,800円のコースのみ。
他にプラスαのアラカルトが2品あり、1つは熟成ハム。
もう1つはデザートの前にいただく貴腐ワインのブルーチーズ。
もちろんすべてオーダーです
まずはシャンパーニュならぬゼクト(Sekt:スパークリングワイン)を
こちらはお店の出入り口のケースに飾られていたSekt。
私は右から2番目のロゼをいただきました
オーストリアのワインはエチケットが独特でとても綺麗
ワインだけでなく貴腐ワインのウィスキーや、ハイヒールの形をした
リキュールなどなど、珍しいものがたくさんありましたよ
私が飲んだロゼは、少し大きめの泡ながらまろやかで飲みやすい
グラスのステム部分がとても細くて長く、グラス部分がチューリップの
ように可愛らしく、とても可憐なビジュアルをしていました。
こちらのグラスはロブマイヤー製で、リーデルのグラスもありました。
ゼクトを飲みながらいただいたアミューズは、
レストランのお隣にあるお店、ツッカベッカラ カヌヤマのもの。
500円玉ほどの大きさで甘くないクッキーが3種類。
ケシの実をまぶしたものやチーズをかけたもの、もう1つは忘れて
しまいましたが、どれもほんのり暖かく、ほっと休まるお味でした。
続いてはオプションでオーダーした
キュッヘンマイスターによる梅山豚の熟成ハム
こちらはあまりにも有名で、どのグルメ本や口コミを見ても
みなさんオススメと書かれている一品
目の前で大胆に切り分けて下さります。
希少価値のメイシャントン(=梅山豚)、イタリアのハモンセラーノや
イベリコハムとの大きな違いは、やはりお味。
スモーキーな香りはあるものの、口に含むとそのスモーキー感は
ほとんどなく、塩気も少なく、そして厚く切ってあるのに柔らかい
何か強烈なパンチがあるわけではありませんが、
他で食べるハムとは間違いなく似て非なるものでした。
スモークしてあるのに、なんだか優しい味がしましたよ~
一口目はそのまま食べて、次にタマゴやパセリ、ハチミツなどを
加えて作られたほんのり甘いマスタードソースと一緒にいただくと、
また違ったお味で、優しさがさらに加わったような・・・
開始早々、なんだか優雅な晩餐会にでも招かれた気分
そんな気分にさせてくれたのは、お食事だけでなく、
ふと気づいたBGMにもありました
普通レストランでBGMが聴こえてくるところってあまりないと
思うのですが、こちらではすべてピアノによる王道クラシックが
かかっていて、とても優雅な気分になってしまうのです
さてさて、お姫様気分に浸っているところで続いて登場したのは、
コース料理の1つ目、オーストリアのオードブル盛り合わせ
真っ白なお皿に小さなオードブル達が全5品。
まず真っ先に目を引いたのは、
グラスに入ったチェリーレッドのスープ
こちらは赤カブのスープだそうで、お味はビーツのよう
ビーツほどの甘さはありませんが香りはビーツそのもの。
これはこぼしたら大変だゎ・・・と思うほど鮮やかな色でした。
そのほかにチロル産の生ハム。これはパルマ産のハムに
限りなく近く、少し乾燥していて噛み応えのある感じ。
そして春巻きのようなものが何やら濃いソースの上に乗っています。
こちらはオーストリア特有の、小松菜のように葉が大きい葉っぱと
さんを薄くスライスしたものを巻いて揚げたもの。
下にひいてあった濃いソースはビネグレットソースで、
中には少し大きめに刻んだエシャロットが
このエシャロットがかなり強烈で、食べたときは気づきませんでしたが
飲み込んだ後にいつまでも残るほど香りの強~いもの。
頑張ってで流しました(笑)!
そして目にも美しいかまぼこサイズのテリーヌは、
お野菜のテリーヌ透明のテリーヌで、ブロッコリーや
アスパラが綺麗に透けています。この美しさを壊さないよう、
かけられたソースも透明ひまわりのハチミツだそうです
そしてマリネしたサーモン&お野菜で、全5品です。
小さな一皿なのにそれぞれがとても綺麗で、感動しました
続いてはスープです。
スープは2種類から選ぶことができ、1つはウィーン風の
コンソメスープに佐助豚のハンバーグのようなもの(!)を
入れたもの。誰もオーダーしなかったので外見はわかりませんが、
ハンバーグのようなもの・・・。気になります(笑)
家族全員が選んだもう1つのスープは、
トピナンブールのクリームスープ
トピナンブールとはキクイモのことだそうで、
「イモ」ですがイモ科ではなく菊科なんですって
キクイモ全体のビジュアルは生姜が大きくなったような感じです
キクイモは付け合せとしてシモムラさんでも頂きましたが
スープは初めて真っ白なスープの上にはメレンゲ仕立ての
泡が乗っていて、お皿も真っ白でとっても綺麗
舌にほんのり残るざらつきがキクイモだな~とぃぅ感じで
ほっこりとした美味しさ。ちょっとした土臭さはまるでムカゴみたい!
控え目な見た目とは裏腹に、結構主張のあるキクイモさん
・・・続いてのメインは3種類から選ぶことが出来ます。
パパさんと私が選んだのは、
梅山豚の煮込み サビエッテンクヌーデル
始めの部分はわかりますよね?豚の煮込みです(笑)
サビ・・・は、パンを布にくるんでフワフワな状態に茹でた!もの。
卵が入っているようで黄色く、見た目は厚焼き卵です
の煮込みの上には根セロリとニンジンの千切りが白とオレンジで
彩りよく乗っています。ソースは牛の赤ワイン煮のようなものを
ご想像下さい。フォン・ド・ボーも入り、とってもヘビーです
は軽い、とぃぅ先入観があったので、最初にお皿が運ばれてきた
ときは、ママさんの頼んだ仔牛かと思いました
そんなママさんがオーダーした仔牛は、
カイザーシュニッツェル
と呼ばれる、オーストリアの伝統料理
薄くスライスした牛肉を、ケッパーとレモンのソースで
いただくお料理。さっぱりとしたビーフストロガノフといった
ところでしょうかお肉が柔らかく、付け合せの平打ちのパスタと
絡めて食べるととても美味しかったです
デザートはこれまた伝統的なデザートで、
薄いタルト生地に包まれたリンゴとレーズン。
シナモンがとっても効いていてクラシカルなお味。
卵の香りがする昔ながらのバニラアイス付きです
そしていまさらですがパンも美味しかったので少しご紹介
こぶしより小さなサイズのパンは温かい状態で出てきて
バターは真っ白なホイップバター
ケーキに生クリームをデコレーションするように
綺麗に盛り付けられていて、ここまでバターに気が回るお店は
あまり見たことがなく、感動しました
ホイップなのでふんわり柔らかいのかと思いきや意外と固めで、
それでも温かいパンにつけるとじゅわっと染み込み、これが少し
甘みのあるパンとあいまって、大変な美味しさでした
・・・あ!プラスαでオーダーした貴腐ワインのブルーチーズの
ことを書くのを、すっかり忘れていました
デザートの前にサーヴされた貴腐ワインのブルーチーズ。
てっきり貴腐ワインにブルーチーズを漬け込んだのかと
思っていたのですが、なんと貴腐ワインを霧吹きで
チーズに吹きかけて作られているそうです
何回ぐらい吹きかけるかとても数え切れないほど、1日中
まんべんなく吹きかけているのだそうで、おかげで目の前で
チーズをこそぎとる断面からは、水分を感じさせるように
キラキラと光っていました
(ちなみに顔を近づけすぎて目の中に貴腐ワイン入りました・笑)
お味はというと、あの特有の強い塩気は控え目で、
ブルーチーズが大好きな方には少し物足りないかも?!
とぃぅぐらいマイルド
スギなどの針葉樹から採れる黒ハチミツが一緒に出てくるので
そちらにつけて食べるのですが、普段ブルーチーズをハチミツと
一緒に食べるときって、ブルーチーズを口に入れたら、
塩気が強くてすぐハチミツも!って思いますよね
でもこちらのチーズは時間を置いて大丈夫(笑)
なんとも言えずマイルドの一言です。
一緒に添えられたブリオッシュ風のトーストにブルーチーズを塗り、
(そう!塗れるぐらい柔らかいのです!)上からハチミツをかけて
まるで朝食のパンを食べるみたいにいただきました
あれは美味しかったな~一家に一台欲しいです(笑)
そんなこんなで3時間近くランチを楽しんだ私達。
最後にお店の方から、
「もしお時間がよろしければ地下にあるワインセラーを
見学していきませんか」と言われ、もちろん見学へ
こちらのセラーは個室とセラー兼用で、
なんとぃぅかとても綺麗な隠れ家のようで、密談に最適
綺麗なエチケットのワインがずらりと並べられていました
最後に素晴らしいセラーも見学させていただいて、
大満足なランチタイムを過ごしたもじゃもじゃ一家
今度はディナーでお邪魔させていただく予定です