ずっとずっと気になっていた池尻のフレンチ
ogino に、やっと行くことができました
ずいぶん前にソロモン流で犬養さんが紹介されていて
からも比較的近いことから行きたい熱が高まってました
行く前からすでにお気に入りのメニューがあり(笑)
それは、「お好きなだけ パテ・ド・カンパーニュ」
たった1,000円でパテが食べ放題
こんな可愛いネーミングも楽しいし、
アットホームなHPも好印象だし、
なんだかものすごいパワーと勢いを感じていたお店
でも、ただ可愛いだけじゃなく毎年1回は食べておきたい
雷鳥や山ウズラも手がける本格派レストラン
その日の入荷によってはのテリーヌもあるとか
それもそのはず、シェフは代々木の有名フレンチ、
キノシタから独立した荻野伸也さん
・・・さてさて前置きが長くなりましたが、
偶然にも初訪問の日はジビエ解禁日
外から見えそうで見えないお店へ、
ドキドキ&ワクワクしながらを開けると、
柔らかくてあったか~い雰囲気の20席が広がっていました
まずはハーフのシャンパーニュをいただきながら
メニューを吟味心はすでに決まっていたはずなのに
マダムから「アラカルトでしたら前菜1品、
メイン1品で充分の量かと思います」
・・・と言われ、急に動揺し始める私
どうしよう、前菜は食べたいものが2種類ある
ご相談の末、どうしても外せない「お好きなだけ~」を
今回は泣く泣く少なめにいただくことにして、前菜はそのパテと
分厚く切ったガチョウのフォアグラのロースト
マデラ風味のレンズ豆のローストをオーダー
まずは待望のパテ
お写真はHPからお借りしたものですが、
すごいでしょこれこれ!これが食べたかったの
お腹と相談さえすれば、好きだけ切り分けてくれるんです
本日はやむなく3cmぐらいで止めておきましたが
パン&赤ワインが「進むくん」状態です
お味は・・・とにかく濃厚!(味付けじゃないですよん!)
そして複雑なはずなのに複雑な味がしない
(よく意味わかりませんね)
なんというか、「お肉の味」がちゃんとするんです
あ~~も~~ほんと幸せ~~~~
私、一生このパテとワインだけで暮らせるかも~!
などと単細胞的発想が脳裏に浮かびます
ちなみにこのパテ、付け合せはあっさりサラダとトマトのみ。
こんなシンプルさが最高の箸休めなのです
お好みでパテにマスタードをつけてもOK
しかしまだまだ感動するには早い
続いて来たガチョウのフォアグラはすごい
うっかり見逃していたメニューの「分厚く切った」は
3~5cmはあろうかという分厚さ
このご時勢、こんなに分厚いフォアグラを出すところ、
そんなにありますか(←誰に聞いているのやら)
そして、プリップリ&トロトロなフォアグラにも感動だけど
下に敷いたレンズ豆も一緒に食べると美味しさ倍増
普段あまり使わないけどレンズ豆ってこんなに美味しいのか!
なんて、気分は勝手に三ツ星シェフになり(笑)
初心者なりにレンズ豆の使い方なんか考えてみたりして
テンションがものすごく上がってきた私・・・(笑)
ちなみに一口だけ食べた、
塩だけで味付けしたフォアグラのテリーヌ
貴腐ワインのゼリー
も、ものすごーく美味しかった
結構お塩が効いているので、ブリオッシュが欲しいけど
それから2本か4本でオーダーできる、
オーストラリア産の極太ホワイトアスパラガス
パルメザン風味
メニューの表記通り「極太」で、期待を裏切らない(笑)
パルメザンをかけて焼くのはよくある調理法だけど、
だからこそ安心して出てくるものがイメージできるし、
イメージ通りの味に期待以上の柔らかさと香ばしさで笑顔~
・・・そしてついに、メイン
仔羊背肉の干し草こココット蒸しと迷ったけれど、
とりあえず今日はジビエが目的なのよと自分に言い聞かせ、
青首鴨のロースト サルミソース
マダムがお皿の端から端まで広がった鴨の部位を、
1つ1つ指差して説明してくださる
胸肉、脚、砂肝、レバーなどなど・・・。
大切なお肉を、ムダに使わずすべて美味しくいただける
もちろんフィンガーボウル完備
付け合せは生のイチジクにさっと火入れしたものと、
百合根、そしてもう1つは、なんと・・・むかご
マダム曰く、
「シェフ達の間では、むかごはカシスに似た味が
するので鴨と相性がいいのだそうです」
ふと、小さい頃の思い出が脳裏をよぎります
秋になると、我が家は必ずお庭で落ち葉炊きをしてました。
庭に落ちているむかごを指して、
むかごって食べられるんだよと教えてくれた父。
焼却炉で少し焼いて食べてみると、
苦味とエグみ、そしてぬめっとした舌触りに
すぐに吐き出したことを瞬時に思い出した私・・・
恐る恐るお肉の合間に口に入れてみると・・・
これが不思議ほんとにカシスでした
思いがけない感動楽しい体験でした
そして、一口だけ食べたヤマウズラのロースト。
白身のお肉なので鴨とはまた違った美味しさだったけど、
どちらにも言えるのは、とにかくお肉の味がしっかり伝わってきて、
変なソースでお肉を消していないから、お肉そのものの味が
とっても濃いし、それが充分に活かされているということ。
でもこれは、ここのお食事すべてに言えることだったかも
直球素材勝負、オーソドックスというのか、でも古くない、
メニューを見て想像ができて、実際来るとやっぱり、
「あ、そうそう、この味だよね」って懐かしく思えて、
でもちょっぴり期待以上で、なんとも言えない充実感
店内やカトラリーもモダンで、でも肩肘張らない雰囲気や
サービスは、とてもアットホーム。
リーズナブルな価格設定とそれ以上の内容。
細かい話だけどお水も空くとすぐグラスに注いでくれる。
ここではパンナで900円なんて絶対言わない(笑)
何よりマダムの夏さんの爽やかさがものすごく印象的で、
説明も丁寧だしよく気がつくし素晴らしいサービスの一言
私がイルボッロで見て一目惚れしたお皿が
こちらでも使われていて(実は恵比寿のロブションでも!)
(このお写真はイルボッロのもの)
マダムに伺ったらご丁寧に教えてくださった上に
(イルボッロではわかりませんの一点張りだったのに!)
HPのアドレスまで書いてくださったんです
すっかり夏さんのファンになっちゃいました
帰りはご夫婦揃って、私達の姿が見えなくなるまでお見送り
・・・この日、oginoは私の新定番のお店になりました