一連のジャニーズ創業者による経年での子飼い少年群への性加害疑惑報道の中で、アメリカのペンシルバニア州立大学のアメリカンフットボール部のアシスタントコーチだったジェリー・サンダスキーが、1994年頃から15年以上にわたって、8歳から17歳の少なくとも10人の少年を性的虐待していたという事件を知りました。
筆者は米国ニューヨーク州弁護士、外国法事務弁護士の日本人のかたです。
記事によるとサンダースキーは無実を訴えていましたが、主張は通らず、2012年に最短30年、最長60年の懲役という判決を受けているとも。
特筆すべきは、サンダースの蛮行を知りながら隠匿し、警察への通報を故意に行わなかったとされる学長など関係者数名も子供虐待の疑いの報告義務違反で起訴されそれぞれが有罪判決を受け服役し、大学当局も巨額の負担が余儀なくされたことを伝える第2の画面でしょう。
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JBpress (ジェイビープレス) 2023.5.23
ジャニーズ性加害問題が米国だったらジャニーズとジャニー喜多川はどうなる? サンダスキー事件は最短30年の懲役、ペンシルバニア州立大学の負担は2億ドル(1/3)
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告発報道などで伝え聞くことによるとジャニーズ事務所の成人スタッフが少年たちを創業者が住むマンションに車で連れていったなどとも読めそうなのですが、かりにも業として行っていたのなら創業者の性癖を知っていたかどうかも問題となりましょう。また少年運搬等をやはり業として所員に指示していた上司等がいたとするならやはり同様に「知っていたのか、知らなかった」のかの問題も浮上しているのではないでしょうか?
むろんたとえ知っていたとしてもそうは言いにくい状況が発生しているのかもしれません。
おそらく筆者の国際弁護士の方はそのあたりも提起されたかったのではないでしょうか?
なお同弁護士は第三の画面でサンダスキー事件とジャニーズ創業者疑惑を比較して端的なお考えを小見出しにて述べられているとも読めましょう。
今では各メディアとも連携し芸能のみならず慈善事業等も含め社会的存在にまで発展したと思われる同事務所は弁護士の御指摘については直接尋ねられたものではなくても主体的に回答あるいは説明責任が生じているのではないでしょうか。
世間は注目しています。事務所は人のうわさも何とやらという域はとっくに過ぎ去って久しいことを事務所自体のためにも自覚すべきではないでしょうか。
参考
日刊ゲンダイDIGITAL 公開日: 更新日:
ジャニー喜多川氏「性加害」の実態をタワマン住民が明かす 地下駐からの出入りが意味するもの
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時系列を超えて類推される被害者総数のことを思えば暗澹たる思いは拭えません。サンダスキー事件の被害者数は「少なくとも10人」。そもそも両事案は比べ物にならないのかもしれません。
追記