私は小学校の高学年まではSLの現役運行を間近に記憶しています。小学6年間の越境入学は短い区間ですが国鉄(現JR)で通学していましたが、帰り際にプラットホームから一つ置いた線路上に C11 (※web上より)が待機していて短い貨物列車としての出発の準備で蒸気を数分おきに機関車側面のシリンダーから吹き上げたりしていました。それを向かいのホームから黙って1人で観察するのが楽しかったですね。足の部分なども無機質な電車と違いたくましく生きているように見えたのでありましょう。
後で知ったのですがC11は小柄で上品ないでたちから貴婦人とも呼ばれていたそうです。
こちら (※同)
夜、寝るときも23時をとうに過ぎた頃、自宅至近で鳴る汽笛を耳にするのも時折楽しみにしていたものです。
5年生の終わりごろだったかそのC11が引退するということで最後の出発準備を見るつもりだったのですが、たまたま6時間目(7時間目だったかも)必修クラブの陸上が長引き、駅に駆けつけることはできませんでした。わずかにグランドから「長い間御苦労様」を意味する標識を顔の部分につけたC11のさよなら運転が20秒ぐらい見えたことは脳裏に焼きついています。「最後の晴れ姿を見にプラットフォームに行けなくてごめんなさい・・・」との感傷があったような気もしています。
こちら (※同)