熱〜い鶏出汁スープ | <陸中宮古> 荒田正信のひとりごと

<陸中宮古> 荒田正信のひとりごと

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 不用意にスープを啜(すす)ろうものなら火傷まちがいなし、そんなラーメンがある。

 岩手県久慈市二十八日町の「らーめん千草」。

 黄緑ののれんに定紋の上り藤。どんぶりにも基調の黄緑。

 通販もやっている。

 こちらはみどりで千草を印象付ける。

 千草の名前を知ったのは30年以上も前のことだが、はじめて暖簾をくぐったのは単身赴任で久慈市に行ってからなのでまだその半分も経っていない。


 今さらながら、実に惜しいことをしたものだと思う。

 昔から熱いものが大好きだったが、はじめてスープを啜ったときには驚いた。不用意にもレンゲいっぱいのスープを口に含んでしまったからだ。

 ただ、圧倒されたのはスープの熱さ以上に、あの鶏出汁の旨味だった。

 たちまち虜になった。

 この店とは相性が悪かった。それは毎日14時30分ごろには売り切れ閉店となり、滅多に店を訪ねる機会が得られなかったからだ。

 不都合は客の勝手、そんなわけで土、日にわざわざ赴くことさえあった。

 連れが「千草のらーめん買ってあるよ」という。

 カップ麺かと思ったら意外にも袋麺。食してしばらくしてから、まるで返り香のように鼻に千草の鶏出汁スープの香りが戻ってきた。

 合格💮

 袋麺でこれだけの味が出せれば文句なし。

 道路の改良も大分進んでいる。直接店を訪ねたいものである。