私の家は米・炭・雑穀類の販売が主で、その他にも砂糖・粉類・乾物等も置いており、大変忙しい商売を致しておりました。そんな関係もあり、誰も勉強等を見てくれる人もおりません、そんなこともあり、勉強等は家でする事も無く学校だけで勉強をしました。
 夏休みになると毎日が遊びで、今の子供達はなんと羨ましいと思われる事でしょうね、月曜日~金曜日迄は川遊び、日曜日だけは気仙沼の前面にある大島の小田の浜海水浴場に客船で行きました。途中の海水は綺麗で20~30m海底のかきイカダがはっきり見え、大島の船着き場に着いてから歩いて一時間位の距離がありました。
 小田の浜海水浴場は波静かな海水浴場で大変賑わっており、海水浴場には興味が無く離れた所にある岩場に行きます。波は荒荒しく泳ぐような所ではありません。素潜りで、うに・あわび・ほや等を採ったものです。良くうにを踏んで、足のうらにうにの棘等も残ったりもしました。
 現在は勝手に海産物を採ることが出来ません。これは昔の話です注意して下さい。
 さて、本題に移りたいと思います。このお話しは私の小学2年生位のお話しです。月曜日~金曜日迄は川遊び、雨が降ると、私の家に子供達が集まり、米・雑穀等の置いてある場所に筵で囲って陣を作りました。
 川に遊びに行く時は近所の中学生のお兄さんが必ず一緒に付いて来てくれました。そのお兄さんは泳ぎがすごく上手く、私達子供の憧れです。しかし時々泳いでいる子供達を沈める事が多くあり、毎日が嫌な思いで過ごしました。私はその為に如何にしたら良いかを考え、その為には相手より素潜り時間を長くする事と結論、毎日毎日素潜りの時間を取り、良し負けないぞと云う所迄練習をしました。
 ある日、案の定沈めに来ました、私は咄嗟に息を止めて、相手の体にしがみつき自分から水の中に引きずり込みました。
息の続く限り相手から手を離しませんでした。相手のお兄さんは機先を制されたので、その場から逃れようとするばかりで、相当な苦しみと屈辱を味わい苦しそうだったので、息の余裕はありましたが、そのお兄さんから離れました。それ以後は二度と私を沈めに来ることはありませんでした。
 このように苛めにあった場合は自分で考え行動を起こす事も大切かと思います。
 怖さを考えて何もしないと云う事は相手を増強させるだけです。何かを考える事も大切です。それからご父母の方がしっかりした考え方を持つ事です。親が強い信念を持っている人なら子供達も一目おきます。それでは次回又。