SUPERBLACKCAT FANTASY
「黒猫」
男の家には、妻がたいそう可愛がっていた黒猫がいた。
ある時、近所の者がその家の異変に気付いた。
夜中、男とその妻が言い争う声がし、そのあと、妻も猫も姿を見せなくなった。
夜中、男とその妻が言い争う声がし、そのあと、妻も猫も姿を見せなくなった。
数日後、男の家に警察がきた。
「最近、オタクの奥さんの姿が見えないが、何かあったようだと、近所から通報があった」
「いや、妻はしばらく実家に帰ると出て行っただけで…」
「最近、オタクの奥さんの姿が見えないが、何かあったようだと、近所から通報があった」
「いや、妻はしばらく実家に帰ると出て行っただけで…」
と、その時、どこからか猫の鳴き声が聞こえてきた。
地底から聞こえるような、くぐもった声。
警察の者は言った。
「ちょっと、家の中を調べさせてもらいたい」
「いや、ちょっと待って…」
男の止めるのも聞かず、ズカズカと上がり込む警官たち。
猫の声は、廊下の壁から聞こえてくる。
見ると、そこに塗り壁が!
「きさま! 妻を殺して、死体をこの壁に塗り込めたな! よし! この壁をぶち壊せ!」
「やめて!」
地底から聞こえるような、くぐもった声。
警察の者は言った。
「ちょっと、家の中を調べさせてもらいたい」
「いや、ちょっと待って…」
男の止めるのも聞かず、ズカズカと上がり込む警官たち。
猫の声は、廊下の壁から聞こえてくる。
見ると、そこに塗り壁が!
「きさま! 妻を殺して、死体をこの壁に塗り込めたな! よし! この壁をぶち壊せ!」
「やめて!」
警官たちが壁をぶち壊した時だ。ポッカリ開いた大穴の奥から声がした。
「あなた、ただいま」
「おかえり」
壁の穴から、黒猫を抱いた妻が出てきた。
男は警官たちに言った。
「こいつ『 妖怪塗り壁 』の娘なんです。ケンカするとすぐ、壁の実家に猫連れて帰っちゃうんで」
「こいつ『 妖怪塗り壁 』の娘なんです。ケンカするとすぐ、壁の実家に猫連れて帰っちゃうんで」
ちょっとワラタ。
まぁポーの「黒猫」はすばらしい作品。