ベトナム社会主義共和国を北から南へ縦断したときの事をなぜか書こうと思った。
特に理由はない。


「多分、彼はチップとして受け取ったのだろう。」




4月24日、数日間滞在していた台北からベトナムの首都ハノイに向かった。ハノイまでは飛行機で約3時間ほど。映画一本見ながら機内食を食べていると到着してしまう距離なので丁度良い。



離陸してから約3時間後、僕が乗った飛行機は恐らくハノイ近辺の上空を飛んでいた。間もなく着陸する頃だと言うのに辺り一面は土の色と田んぼ、それと川しか見えなかった。ベトナムなど東南アジアの国々のほとんどは、都市部以外何もなく、飛行機の着陸を邪魔するような巨大な建物は一切ない。



ベトナム北部のノイバイ国際空港に着陸後、周りを見渡しても辺り一面は土の色と田んぼ、それと滑走路と空港の建物と大きな看板と少々の民家、アスファルトで固められた道路(ほんの一部)が見えた。ノイバイ国際空港から首都ハノイの市街地まで約30キロも離れているのだから当然と言えば当然なのかもしれない。



僕は空港のロビーで一旦落ち着いて(荷物を纏めた)から外に出た。外に出ても何もない。道路沿いに多分、ハノイ市街地まで行くであろうマイクロバスと大型バスが待機していて、スタッフらしき人達(特に制服を着用していない)があらゆる人々に声をかけていた。


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僕は、さっきまで飛行機のエコノミークラスの座席に座っていて窮屈な思いを少なからずしていたので、なるべく広々と座りたいと思い、大型バスを選んだ。正確な料金は忘れてしまったが、日本円にして200円か300円(ベトナムの通貨で50000から80000ドン。 ※100円は約25000ドン)そこらだったような気がする。




そして、ここで初めて「普通は貰えるはずのお釣りを貰えない」と言う初めての洗練を受けたのだ。お釣りは60円ほどだったので、それほどガッカリする事もないが、何が酷いかと言うと抗議する前にスタッフらしき人物(スタッフではあるが制服を着衣していない)がタイミング悪く席に座ってしまい、更に車内にはベトナムの演歌風音楽が大音量で流れているのだ。





お釣りの15000ドン(日本円にして約60円)奪還の為に身を削ってまで抗議すると言うこと自体がとても馬鹿らしく滑稽に思えた。あのお金は多分、口笛を吹いて歩きながら運賃を回収していた彼のポケットの中に何の違和感もなくスッポリと入ったのだ。大胆な行為でもなく、ごく普通で当たり前の様に繰り返される、日常的行動の一部として…



60円と言うモノはベトナム人にとってどれくらい価値があるモノなのか?
僕たちには、ワカリソウでワカラナイ気がする...



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