古式ゆかしき神社の境内。
美しく掃き清められた静寂な、しかし明るい空間に、子どもたちの声が聞こえてくる。
どうも小学生のようだ。黒いランドセルを背負ったまま。学校からの帰り道。
「この前、ここにおってん。めちゃくちゃかわいかったで」
「ほんま?僕も会いたいわ。今日もおるかな?」
「わからへんけどな。探してみたらおるかもしれへんで」
「俺な、実はどうしても会いたいねん。会わなあかんねん」
一人の子どもの少し深刻な雰囲気に、5、6人いる子どもたちが立ち止まり、取り囲むように集まってくる。
「どうしたん?」
「好きな子でもおるんか?」
「ちがう・・・仲直りしてほしいねん」
「誰と?」
「お父さんとお母さん・・・」
「そうか!ほなぜったいさがそう!」
「さがそう!」
「こっちさがすわ」
「おれこっち」
思い思いの方向に探しに行く。その場に先ほどの深刻な表情の子どもともうひとりだけが残る。
「だいじょうぶやで。もうすぐ来るから」
残ったもうひとりの子どもは、深刻な表情の子どもを慰めるかのように、言った。しかし、その表情は不思議と自慢げで、そして、神社の境内の一点を見つめている。
「う、うん」
うなづいてみたものの、隣にいる友達が先程までの自分と同い年の友達たちとは何か違う雰囲気を醸し出しているのを感じる。
彼の目線の先をゆっくりと追い、その場所の空気が、僅かに揺らめいているのを感じる。その空間の中からゆっくりと ぼっくりんが、現れる。
「ほら!」
「ほ、ほんまや!ぼっくりんや!」
「さあ、お願いしてみ」
「うん・・・」
ぼっくりんに何かを告げる子ども。
「もう大丈夫や。ぼっくりんは、いろいろな縁を結んでくれる妖精やからな」
とこどもが微笑む。
ぼっくりんもその様子をみて、うなづく。
「ありがとう」
ぼっくりんはうなづいて消えて行く。そこへ他の子どもたちが戻ってくる。
「あかんわ・・・みつからへんねん」
「こっちもあかんわ」
「ぼっくりん、来てくれたで」
「え?」
「まじで?」
「うん。お願いした。お父さんとお母さん、仲直り」
「そうか!よかったやん!」
「俺も会いたかったわ」
たくさんの友達が、ぼっくりんに会えなかったことを悔しがり、それでも友人の思いがぼっくりんに伝わったことを喜んでいた。そんな中、子どもたちの一人が、神社の建物を指差し、
「あれ?あれってぼっくりんちがうん?」
「え?ほんま?」
全員が指差された方向をみる。
神社の陰に潜む黒い固まり。周りの空気を黒く染めながら近づいてくる黒いシルエット。
「なんかちがう・・・」「きもちわるいで」と 後ずさりを始める子どもたち。
しかし、一瞬で子どもたちとの間合いを詰める黒い存在・・・メカぼっくりん。
「え?えーーー!」
「やばいって!やばいって」
とメカぼっくりんを凝視する子どもたち。
メカぼっくりんの目が紅く光り、額につけられた装置が光を放つ。あたりが真っ白になる。 光が消えると、黒い存在は消えていた。
「あれ?俺たち何しにここにきたん?」 「え?ほんまや、はよ帰って宿題せな」 「ほんまや」
「かえろ!」
と、子どもたちは二人の子どもを残して、帰って行く。
先ほどぼっくりんと遭遇した子どもだけがその場に残された。
「今の・・・」
取り残されたこどもが二人は、呆然と立ち尽くすしかなかった。
オープニング曲「メカぼっくりんだァ!ギギッギー!」