親亡き後のK君の自立プランとして、民間企業もしくは公的機関にて「障害者雇用」で働ける、と希望的に設定したのですが、簡単に実現できるものではないだろう、と想像します。
就労の成否がK君自立プランの成否を決める、と言えるくらい、ここは最重要の要素と言えるでしょう。
そこでひとつ、障害者雇用がどの程度の狭き門なのか、調べてみました。
単純に、「障害者雇用」「競争率」「倍率」などで検索してもそんな都合のいい数字には行き着かず・・。
なので自分で計算するしかないですね。
日本における、障害者人口と、障害者雇用の人数をそれぞれ調べました。
障害者人口は→内閣府「障害者の全体的状況」
障害者雇用の人数は→厚労省「令和6年障害者雇用状況の集計結果」
それぞれのレポートから数値を抜き出して集計整理しました。
その結果は・・・
①標準的な労働年齢ゾーン(約20-65歳)における障害者は461万人
②障害者雇用は民間企業+公的機関で計77万人
よって、②÷①より、労働年齢にある障害者のうち、障害者雇用で働いている人の割合は17%程度ということになります。
競争率に置き換えると、単純計算で6倍となります。
(もちろん障害者全員が応募するわけではないので実際の競争率はもっと低くなります。)
これを、てんかん患者のカテゴリーである「精神障害者」に限って同じように集計すると、労働年齢の精神障害者(=331万人)のうち、障害者雇用で働いている人(=17万人)の割合は5%程度となり、ガクンと下がってしまいます。
競争率に置き換えると20倍ですね。
これはちょっと悲観的になりますが、なんとなく理解できることかと思います。
厚労省のレポートにあるグラフをみると、精神障害者よりも身体障害者の雇用が圧倒的に多いことが示されています。
雇う側として、やはりまずは身体障害者の方が雇用し易い、という現場の実状が数値に表れているのでしょう。
労働年齢の障害者数でみると、精神障害者は身体障害者の3倍になるのですが、障害者雇用の人数は逆に身体障害者の方が2倍以上多くなっています。
一方で、このグラフはてんかん関係者へ希望も与えてくれます。
近年の雇用数の伸びをみると、精神障害者の雇用の伸び率が最も高いです(前年比10%超の伸び率)。
これは、おそらく採用され易い身体障害者がもう飽和しつつあり、雇用が遅れていた精神障害者にようやく椅子が回ってきたということだと思います。
2027年には障害者の法定雇用率が引き上げられる(2.5→2.7%)ので、更に就労環境は良くなる方向です。
少しずつ社会が良くなっていきますね。
障害の重さは個々に異なるし、採用の合否は相対で決まるものだと思うので、総合でみた「競争率」という考え方自体があまり意味を持たないかもしれませんが、今回の調査で、なんとなく、K君の障害者雇用の実現は簡単ではなさそうだ、という感触がつかめました。
さて、ではその感触に対して、今から親として準備できることはどんなことでしょうか・・。
