てんかん患者K君の将来の自立に備えて、K君の将来の「収入」についてシミュレーションしてみます。
前回は「障害基礎年金」について記載しました。
今日は「就労による収入」を整理します。
障害者の就労の形は3つ
1)福祉的就労
2)障害者雇用
3)一般就労
障害の重さに応じた順に1,2,3となります。
そのぶん、もらえる賃金の期待値は1,2,3の順に多くなります。
最も高賃金が期待できる「一般就労」できるのであれば、このようなシミュレーションも必要無いのですが、K君の現状は・・
・予測できないタイミングで全身痙攣発作が起きることがある
・汗をかくほどの暑い環境は発作に繋がるので避けたい
・車の運転ができない
・対人関係を築くのが苦手
こうなると、一般就労できない可能性は高いと考えるべきでしょう。
(もちろん一般就労を諦めているわけではないし、起業する可能性もゼロではないです。)
一般就労が無理だとしても、これからいろいろ頑張って、なんとか「障害者雇用」で雇ってもらえたら有難いです。
「障害者雇用」は企業が一定割合で障害者を雇用しなければならない、という法律に基づいており、その法定雇用率は令和7年時点で・・
・民間企業: 2.5%
・国,地方自治体: 2.8%
つまり、従業員1000人の企業は、そのうち25人は障害者を雇う義務があるということです。
これを満たさない企業や団体はペナルティを払います。
障害者の社会参加を支援するとても有難い制度ですね。
この障害者枠で大企業や市役所にK君を雇ってもらえたら、親としては心の底から「ありがとうございます!」と叫ぶでしょう。
ただ、現実的には、この枠では身体障害者がより採用され易いという実態があるようです。
確かに、雇う側の立場になれば、てんかん患者を含む精神障害者は、何かと難しいだろうと思います。
一方で、障害者の就労環境は改善される方向にあり、上記の法定雇用率は徐々にアップされてきたもので、次は令和8年に、民間企業2.7%、国,地方自治体3.0%、に引き上げられます。
「障害者が能力や適性が発揮でき、生きがいを持って働けるような職場作り」(厚労省)を目指し、法改正が段階的に行われ、障害者に優しい(企業や公共団体には厳しい)社会の整備が進んでいることは、てんかん患者への朗報だと思います。
気になるお給料ですが、前園さんの著書によると、この「障害者雇用」における平均賃金は・・
身体障害者 21万5千円
発達障害者 12万7千円
精神障害者 12万5千円
知的障害者 11万7千円
(元データは厚生労働省)
てんかんの症状も人それぞれなので、平均値だけでは語れないですが、仮にK君が障害者雇用の枠で採用してもらえ、その中で平均的な能力を発揮できれば、毎月12万5千円の給料が期待できるということです。
安定した給料が頂けるのは大変有難いことですが、自立して生きていくには、少々足りない感じです。
前回ブログに記載の障害基礎年金や、その他手当などと合わせる必要がありそうです。
【参考】
・前園進也さん著書「障害者の親亡き後プランパーフェクトガイド」
・厚生労働省webサイト 「事業主の方へ」
