2020年頃に、モーツァルト作曲「2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448」が、てんかんの緩和に効果あるという論文が発表された、というネットニュースが出ました。
興味を持ってよく調べてみると、この曲のてんかんへの効果を研究した論文は早いものでは2010年頃にはみられました。
(もっと前かもしれませんが、独自調べの結果です。)
その後、いくつかのフォローの研究結果が複数の研究機関から発表され、2020年の論文はたまたまネットニュースになったようです。
つまり2020年に初めて見出された成果ではなく、10年以上にわたり、複数の研究機関で研究されて深堀りが進んでいるテーマだということです。

個人的見解ですが、このようなネットニュースにもなるような一般ウケする医学テーマは眉唾な感じがするのですが、本テーマは10年以上にわたり複数の研究機関で扱われ、“Mozart K448 effect”(モーツァルトK448効果)という通称で呼ばれたり、2024年時点でもテーマが消滅することなく論文が出ていたりする状況をみると、効果の信頼性は高いように感じます。

いずれも英語の論文ばかりなので、中身を正確に理解するのは難儀なのですが、基本的には、K448を聞かせた集団と、聞かせなかった集団とで、脳波の変化や発作回数を比較することで改善効果を説明しています。
また、他の曲(例えばショパンなど)と比較した際の優位性などを示したり、K448のどの部分が効果的なのか考察したり、モーツァルトの別のソナタに触れたり、など、論文によってそれぞれ新たな知見が加わったりしています。
 
私は2020年のニュースを見てK448を購入し、K君が車に同乗する際は、いつでも聴けるようにしました。
もちろん、発作抑制の基本は抗てんかん薬であり、もし本当にこの曲に効果があるとしても、補完的だとは思いますが。
それでも親としては、たとえ1%でも発作が減るなら試してみたいのです。
幸い、K君はいろいろな音楽が好きで、クラシックを嫌うこともありません。

曲そのものは、「きっと脳に優しい癒し系の曲想だろう」との先入観で再生したら、2台のピアノの力強いユニゾンによるファンファーレのようなフレーズで始まるので、あれ?曲を間違ったかな、と一瞬思いました。
全体的にはモーツァルトらしく、耳に残り易いメロディで、最初の印象のまま、テンポ早めに駆け抜ける元気な曲です。
※K448は3楽章で構成されるソナタで、そのうち研究対象は元気な第1楽章のようです。

なお、K君は他に聴きたい曲がたくさんあるので、この曲を好んで聴くことは無く、また、私も無理して聴かせようとまでは思っていません。
我が家での「モーツァルトK448効果」の検証はいつになるやら、ですね。