人生に立ちはだかる壁。
その壁を乗り越え、打ち壊すことができる人は、
きっとそれぞれの輝かしい未来にたどり着くことができる。
今まで私はその壁からことごとく逃げてきた。
早起きしたくない。学校に行きたくない。勉強したくない。
当時はとても高く、分厚く見えた壁。
ちょっと頑張れば乗り越えられたはずなのに、私は諦めて横の道を選んだ。
壁を乗り越えた友達はすぐそこにいるし、
違う道でもゆく先の方向は同じに見えた。
平行に見える別々の道。
『大丈夫!ちょっと横の道にそれてもたどり着くところはきっとみんなと一緒!』
何も考えず、能天気に歩き続けた。
その次にそり立った壁。最初の壁より少し大きく見えた。
私と同じ大きさの壁を、みんなは乗り越えていく。
『バカだなみんな、乗り越えなくても、横の道があるのに。』
平行に歩いていると思っていた私は、やっぱり横の道を選んだ。
その次も、そのまた次も、私は横の道を選ぶ。
そしていつの日か、目の前に大きな壁が立ちはだかった。
これは一筋縄では乗り越えられない。
でも今度の横道は、みんなが進む道とは方向が違うらしい。
『これは乗り越えないとみんなとはぐれてしまう!』
私はここで初めて焦り、必死に壁をよじ登ろうとした。
でも、一度も壁を乗り越えたことのない私には、
その壁はすでに大きすぎた。
何度も壁を乗り越えて力をつけていたみんなは、
苦労しながらもその大きな壁を乗り越えてゆく。
登れない私は、横の道を選ぶしかなかった。。。
大きく曲がりくねった道。
真っ直ぐ楽しそうに歩くみんなが、どんどん遠のいてゆく。
それからも次々に現れる壁。登れない私は横へ横へと進むしかない。
とっくにみんなは見えなくなって、声すら聞こえなくなっていた。
そして最後は行き止まり。横道はもうない。
ああ私は何をしていたのだろう。
こんなはずじゃなかったのに。
後悔が押し寄せ、泣きじゃくる。
そしてひとしきり泣いた後、思った。
『今からでも、間に合うだろうか』
みんなと全く同じところにはたどり着けないかもしれない。
でもきっと近くまではゆける。
引き返そう。今ならまだ間に合う。
『もう、私は逃げない。』