15章戦後の動向 | 65歳の芸大生

65歳の芸大生

定年退職後、新しいことにチャレンジしたいと考えて、今まで縁がなかった芸術について学ぼうと思い、京都芸術大学通信教育部芸術教養学科に編入学しました。このブログが日々の学習内容の記録として活用しています。

第二次世界大戦の終結後、敗戦国である日本ではGHQの統治下に入り、その余波で多くのコレクションが散逸しました。さらにその後、高度経済成長期を迎えたとき、全国で博物館・美術館が開館するようになります。本章ではこうした戦後のコレクションの動きと、建築物の保護などについてみてみましょう。 Movie1・・・松永安左衛門のコレクション Movie2・・・戦後の新コレクション Movie3・・・新しい美術館 Movie4・・・古建築の保存

太平洋戦争後、GHQの指導で出された臨時課税財産税法は、最大で資産の90%が徴収されるというもので、これにより優れたコレクションも散逸してしまいます。 松永安左衛門の場合は、《大井戸茶碗 有楽》などを東京国立博物館へと寄贈して、散逸を避けました。逆に五島慶太は、久原房之助の文庫を一括購入し、大東急記念文庫を設立します。また五島は益田孝旧蔵の《源氏物語絵巻》の入手に成功、没昭和35年に「五島美術館」が開館すると、これらのコレクションが公開されました。関西急行鉄道(現・近畿日本鉄道)は企業としてコレクションを蒐集し、大和文華館を設立して公開しましています。