13章古代インドの美術Ⅱ-南~西インドでの展開 | 65歳の芸大生

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定年退職後、新しいことにチャレンジしたいと考えて、今まで縁がなかった芸術について学ぼうと思い、京都芸術大学通信教育部芸術教養学科に編入学しました。このブログが日々の学習内容の記録として活用しています。

北インドのガンジス平野から拡がった仏教美術は、次第に南・西インドへも伝播 しました。インド半島部の大半を占めるデカン高原では、サータヴァーハナ朝、イクシュヴァーク朝、ヴァーカータカ朝の時代に仏教美術が栄えました。とくに西北デカンでは石窟寺院が発達し、優れた壁画や彫刻を残す点で注目されます。本章では、西インドにおける造形活動を包括的に概観するため、中世のヒンドゥー教石窟寺院の美術までを含みます。 Movie1・・・アマラーヴァティー 《ストゥーパ図》 -ストゥーパ奉献石板浮彫- Movie2・・・アジャンター石窟群 Movie3・・・アジャンター石窟 -第1窟の壁画- Movie4・・・エレファンタ石窟 -三面のシヴァ・両性具有のシヴァ- Movie5・・・エローラ石窟群 第16窟 -カイラーサナータ寺院-

西・南インドではデカン高原を中心に独自の王朝と文化が育ちました。サータヴァーハナ朝時代のアマラーヴァティー のストゥーパや前期石窟寺院、ヴァアーカータカ王朝時代のアジャンター石窟には仏教美術の展開が見られます。また古代末期から造営された大規模なエレファンタ、エローラなどのヒンドゥー教石窟にも優れた磨崖浮彫が遺されています。その頃から仏教石窟に密教的要素が現れました。