8章中央アジアの美術-先史~クシャーナ朝 | 65歳の芸大生

65歳の芸大生

定年退職後、新しいことにチャレンジしたいと考えて、今まで縁がなかった芸術について学ぼうと思い、京都芸術大学通信教育部芸術教養学科に編入学しました。このブログが日々の学習内容の記録として活用しています。

本章では中央アジアの古代美術をみていきます。広汎な地域と時代からとりわけ遊牧騎馬民族の美術に目を向け、周辺地域との関わりからどのような文化が形成されていったかをたどってみましょう。また、地域的にはやや西に偏りますが、紀元前8世紀頃から黒海沿岸に勢力を誇った騎馬民族スキタイの美術についてもみていきます。 Movie1・・・《怪獣文斧》 -バクトリア青銅器文化- Movie2・・・《聖樹・有翼神・動物文の剣と鞘覆い》 -スキタイの美術- Movie3・・・《キュベレー女神像円板》 -グレコ・バクトリアの美術- Movie4・・・ティリヤ・テペ6号墳出土 《有翼女神像》 Movie5・・・スルフ・コタル遺跡出土 《カニシカ1世像》

バクトリアは紀元前3000年代の後半から紀元前2000年代の前半に青銅器時代を迎えました。紀元前8世紀頃から黒海沿岸に勢力を持ったスキタイは高度な騎馬文化を有し、馬具や武器が独自の発達を遂げました。アフガニスタン北部のアイ・ハヌム遺跡はギリシャ人都市遺跡です。またエジプト在住のギリシャ人が著した『エリュトラー海案内記』は1世紀のアフリカ東海岸から東南アジアまでの交易を記録した貴重な資料です。スルフ・コタルはクシャーナ朝の遺跡で、カニシカ王の彫像が発見されています。