6章西アジアの美術-先史~ササン朝ペルシア | 65歳の芸大生

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定年退職後、新しいことにチャレンジしたいと考えて、今まで縁がなかった芸術について学ぼうと思い、京都芸術大学通信教育部芸術教養学科に編入学しました。このブログが日々の学習内容の記録として活用しています。

イラン、イラク、シリアなどの古代の西アジアの美術の歴史は、メソポタミア文明における紀元前6000年頃の彩文土器から始まります。そして、紀元前3000年頃からシュメール人による都市国家が誕生し、続いてアッカド、古バビロニア、ヒッタイト、カッシート、新アッシリア、新バビロニア、アケメネス朝ペルシア、パルティア、ササン朝ペルシアなど、時代を経ながら数多くの王朝のもとで、優れた美術が開花しました。本章では、イスラームに支配される7世紀中頃以前の西アジアの美術をみていきます。 Movie1・・・《ウルのスタンダード》 -シュメール文化の美術- Movie2・・・ニネヴェの《帝王ライオン狩り》 -新アッシリアの美術- Movie3・・・ペルセポリス -アケメネス朝ペルシア- Movie4・・・《サナトルク1世立像》 -パルティアの美術- Movie5・・・《シャープール2世猪狩図銀皿》 -ササン朝ペルシア-

紀元前3000年のメソポタミアではシュメール人による都市国家が形成され、当時の美術ではイラクのウル遺跡から最初期のモザイクが発見されています。紀元前7世紀に全オリエントを統一した新アッシリアのニネヴェの宮殿には壁面装飾として帝王のライオン狩りがあらわされ、人面有翼神獣は後にアケメネス朝ペルシアの都ペルセポリスの万国の門にあらわされました。3世紀から7世紀半ばまで続いたササン朝ペルシアの美術の影響は法隆寺や正倉院宝物などの日本の飛鳥・奈良時代の美術まで及んでいます。