14章作品そのものに「ダイブする」時間のデザイン | 65歳の芸大生

65歳の芸大生

定年退職後、新しいことにチャレンジしたいと考えて、今まで縁がなかった芸術について学ぼうと思い、京都芸術大学通信教育部芸術教養学科に編入学しました。このブログが日々の学習内容の記録として活用しています。

この章の要点

前章に続き、アートプランナーの臼井ちか氏から、アートプロジェクトにおける「時間のデザイン」の具体的事例を紹介いただきます。 六本木で開催された第5回六本木アートナイトで行われた、西尾美也さんによる「カラダひとつプロジェクト」にディレクターとして参画した経験から、アートプロジェクトにおける「時間のデザイン」の特徴である「越境する時間感覚」、作品に「ダイブする」感覚について、独自の視点から解説いただきました。 Movie1・・・カラダひとつプロジェクト Movie2・・・アトリエの風景 Movie3・・・作品に「ダイブする」時間感覚 1 Movie4・・・作品に「ダイブする」時間感覚 2

 

2014年の六本木アートナイトで展開された西尾美也氏の作品制作プロセスを振り返ると、そこには、参加者自体もアートの要素であり、作品そのものが展示作品、制作時間、参加者の三つの要素から成り立っていることがわかります。ここで参加者は、西尾作品の世界=時間飛び込んだにのです。そしてその結果、参加者それぞれの中に、これまでの自己を超えるような変容や進化が生まれたのでした。ここには「アート・ダイブ」と呼ぶにふさわしい時間のデザインが埋め込まれていたといえるでしょう。