この章の要点
タクラム(takram)は、工業製品から無印良品のiPhone アプリ「MUJI NOTEBOOK」やクラウド名刺管理アプリ「Eight」といったアプリケーションの開発とジャンルの枠にとらわれない活動を続けている会社です。そのプロセスは特徴的で、デザインとエンジニアリングの工程を分断せずにひとりが両方を担って完成へと導いていくのです。takram代表である田川 欣哉さんにデザインエンジニアとしての新しいものづくりの考え方をうかがいました。 Movie1・・・デザインエンジニアリングという仕事 Movie2・・・「ものづくり」に「ものがたり」を編み込む Movie3・・・プロトタイプをたくさん作る Movie4・・・多様なアウトプットを生む Movie5・・・Question
デザインエンジニアリングのプロセスとはデザインとエンジニアリングの工程を統合させて一人が担って完成へと導いていくものです。田川さんは、ものづくりとものがたり(コンセプト)を合わせていくプロセスをストーリー・ウィーヴィングと呼び、プロトタイプとコンセプトのやりとりを入念に行っています。田川さんが考えるデザインとは仮説をつくる力です。「 かもしれない」という想像の枠の中で考えを発展させていくことが重要なのです。