オトナの男
子どものころ、私はテレビが大好きでした。
そのころはアニメもよく見ていて、いちばんのお気に入りは「ルパン三世」でした。
最初に好きになったのは五エ門。
あの頃はまだ、和装ってそんなに違和感なかったしね。
10代後半くらいからは次元。
やっぱり黒づくめのガンマン、クールだし、かっこいい。
大人になると、なんだかんだ言ってもルパンかな?
そして、30代後半からは…?
アニメ「ルパン三世」でいちばんハマっていたのは、オープニングとエンディングでした。
音楽 大野雄二
…天才じゃん。
勉強をひとつもやらない頭にインプットされたその名前。
私が20代くらいの頃に、ルパンのジャズバージョンがヒットしていました。
その時、テレビで大野先生を初めてみました。
この人があの天才…。
そして、30代後半、どうやら近くで大野先生がコンサートやるらしい。
よっしゃ、行ってみるか。
Yuji Ohno & Lupintic Five
度肝を抜かれました。
…かっこいい!!
それからしばらくは、大野先生のライブに通いまくっていました。
月に一度、お茶の水のジャズバー「NARU」にも通い、大人の雰囲気に酔いしれていました。
30代後半からは、ルパンファミリーの中では、大野先生がいちばん好きでした。
あまり語らず、スーツで黙々とプレイする姿。
職人という言葉がぴったりです。
NARUは3部制で、合間には先生はお客様と一緒にお話されて過ごしているんです。
幸運にも、私もお話する機会を得ました。
あまりのかっこよさ、熱のこもった熱い演奏に
「先生、ロックですね!」
とお伝えしたら
「ロックじゃねえよ、ジャズだよ」
と。
バカなメタルキッズのバカな感想に、オトナの男の返答をくださいました。
私が出会った中で、かっこいい、唯一のオトナの男でした。