オリエンテーションで、私が一番最初に仲良くなった子をAとします。一緒にいるようになってしばらくしてから分かったのですが、Aは私から見るととても優秀でした。Aは、


・失敗しないように、物事を一つずつ慎重に取り組むことができる

・他のグループの子とも積極的に交流でき、必要な情報交換ができる

・気が利き、誰よりも先回りして雑用をこなす

・なのに、私よりも精度の高いいじられキャラだった


私はAと違って直感で取り組むタイプでした。(しかも高確率で指示を理解しないまま推測で動く)失敗してもそのときはそのときだと思っていたので、最初はAの助言を鬱陶しく感じていました。

しかし、少なくともこの大学生活の場では、Aのやり方が正しいのだと、なんとなく察していくのに、そんなに時間はかかりませんでした。他のグループに必要な情報を聞きに行き、正確に物事を進めていくAに対して、どんどん劣等感が募っていきました。



↑以前のブログでも書いたように、私は人に「聞くこと」や「お願いすること」を「借りを作ること」だと思っていたので、ずっと心理的なハードルが高い状態でした。

課題の難解さからして、1度聞きにいったくらいで理解できるような内容ではなかったことも、拍車をかけました。

自分のグループで、教えてもらうばかりの立場が情けなかったです。


そしてAは、しなければならない雑用に気づき、すすんで引き受けていました。

本来は私も、それをよくやって自分の立場を守るタイプだったのですが、Aが先に精度高くこなしてしまうので、結果的に私は「何もしない人」になってしまうことに。


そしてAもまた、自分を低く見せてコミュニケーションをとる、いじられキャラでした。

すると、私とAのキャラがバッティングすることになります。

Aは、積極的に交流でき、卑屈なほどに自分を下げて人を持ち上げるタイプだったのに対して、私は完全に受け身でした。そのため、いじられキャラとしては、完全にAに軍配が上がりました。

でも、私の本質がいじられキャラではなかったように、Aもまた本質はいじられキャラではないのだろうな、ということはすぐにわかりました。(自身が見下す人に対しての厳しい発言や、物事に取り組むときの冷静な判断力などから)それでも、Aのほうがキャラが板についていたのは間違いありません。

だから余計に私は、自分が生き残るために使ってきた役割を、より完成度高くやられたことに対して、悔しい気持ちになったのだと思います。


Aが後から引き合わせてくれた子2人を、CとRとします。


Cは、由緒ある家系のお嬢様で、今から思えば、きちんとした愛情や教育を受けてきたのだろうなとわかるような、しっかりした子でした。

自分らしく堂々としているのに、人に対して上からにも下からにもならない、そんな子でした。

でも、Cに対しても、私はうまく接することができませんでした。Cは、悪気なく自分の話(主に自分の作った料理の話)をするのですが、それが当時の私には、自慢に聞こえました。

毎日、Cが家で作った料理の話や写真を見て、「Cすごーい!」とみんなで言い合い、Cがまんざらでもなさそうに「いやいや」と返す――それがお決まりの流れとなっていました。


他に話題がないのだから、Cが自分の話をしてくれることは歓迎すべきことだったのだと、今ならわかります。

でも、そんな前提さえ見えておらず、自分に自信が全くなかった当時の私は、周りと一緒になって「Cすごい!」というポーズを作ることも、次第にできなくなっていきました。

気の利いたことは、先にAとRが言ってしまうので、私が言えることは何もない、言う必要性もない、と感じてしまったのもあります。(今の私なら、AとRと同じ言葉でよかったのだとわかるのですが……)


Rは、いじり・いじられ・通常モード、すべてを状況を読んでこなせる万能使いでした。協調性が高く、みんなに愛されるキャラクターでした。私はRと気が合いましたが、Rは誰とでも仲良くできる子だったので、私はRに依存してはいけない、と思いました。(その自制心は、小学生の頃に、1人の友達に執着してしまい、その子を困らせてしまった経験によって培われたものです)


一方でAは、学業でのキレとは裏腹に、普段は一般的な感覚からはやや理解しづらい言動やセンスの持ち主でした。それが素だったのか、キャラを作っていたのか、その境界はいまだによくわかりません。(具体的に何が、というのは覚えていないので言えないのですが)


Rは、そんなAに対しても、上手にツッコミを入れていました。

Cは、自分らしく反応した結果、それがツッコミになっている、という感じでした。

私は、Aにツッコんでいいのかどうかわかりませんでした。

Aに何もかも劣ると思っていた私が、Aに対してそんな態度をとっていいのかわからなかったからです。

この感覚が、さらに私の孤立感を深めていきます。そして、このストレスによりいろいろやらかしてしまうことになるのです。



続く