これはトミックスで製品化されている、 「木造跨線橋」 というストラクチャーです。

トミックス黎明期から販売が継続されているロングセラー商品で、 「対向式ホーム」 や 「木造駅舎」 と組み合わせることによって、ローカルムード満点の駅を設置出来るスグレモノです。

私も持っていたことがありましたが、カタログの 「ホームは付属品ではありません」 という但し書きを理解していなかったので、製品にホームが付属されていないことにキレた私は、持っていた島式ホーム (旧製品~ホーム屋根がホームそのものに固定されていた) の屋根を取っ払った、早い話がぶっ壊したという忌まわしい記憶が蘇ります。

 

この製品の凄いところは、発売開始以来、全くモデルチェンジを行わず、この仕様そのままに間もなく (発売開始から) 半世紀を迎えようとしていますが、最近になって 「マルチ跨線橋」 の製品化がプレスリリースされました。 「マルチ複線架線柱」 や 「マルチ高架橋」 など、昨今のトミックスで流行っている 「マルチシリーズ」 のその第三弾になるのかな? そのプレスリリースを読んだ私は、 「おぉっ! ようやく跨線橋にも光を当てるかぁ~」 と喜んだのも束の間、製品化されるのはいわゆる 「都市型」 であること。確かに、現行製品は木造をプロトタイプとしているので、都市近郊ならいざ知らず、大都市の駅には合わないだろうとは思っていました。で、 「近代型の跨線橋が製品化されないかな」 と期待をしていたことがありました。でも、都市型を製品化するのであれば、ローカル型もモデルチェンジの上、製品化されないかなという期待も高まります。トミックスでは今のところ、特にそういう企画は無さそうなので、私が勝手に企画立案します。CGが出来ないので、俄か図面でご容赦願います。

 

 

製品は3つの部品で構成します。俯瞰している図と思って下さい。

①が階段部、②が通路部、③がいわゆる 「踊り場」 の部分になります。②の通路部は分割出来るようにします。なので、図面上でも3つに区切りました。

 

 

まず、製品の標準スタイルです。現行製品と変わりないです。複線間隔はトミックス標準の37mmとします。

 

 

 

「パターン2」 は、階段部を左右非対称にしたもの。現行製品では階段部と通路部が固定されているので、切り刻まないとこのパターンは再現不可能ですが、 “マルチ” なら容易く再現可能になります。勿論、逆パターンもありですよね。

 

 

 

これもありがちなスタイルですが、中規模の駅になると階段を両側に設置してあることが多いです。 “マルチ” ならこういうのも可能でしょう。

この場合は、島式ホームや対向式ホームの屋根を加工する必要があるかと思いますが、それを容易にするため、屋根部分をこの仕様対応にした改良品の製品化が望まれます。

 

 

図面が斜めっちょになってしまいましたが、これは通路部を延長してスパンを拡げたスタイル。ホームが設置してある副本線を避けるために、本線は通過線としている時にこういう跨線橋は存在しますが、これも現行製品では切った貼ったをしないと不可能な仕様になります。

別途、通路部の延長部セットを販売しても良いかもしれませんし、複線間隔55.5mmに対応する部分があっても良いかなと思います。

 

 

ホームが3つ以上ある時の跨線橋スタイル。これも大きな駅で見受けられます。中線対策で片方のスパンを縮めても良いかもしれません。

 

 

「パターン5」 の延長線上で、階段部を両側に設置した例。大規模な駅ならではの設置例になろうかと思います。

 

 

これも図面が斜めっちょになってしまいましたが、 “番外編” ながら、これもありがちです。

切り通し区間に駅が設置されている時に跨線橋を介して、地上部の駅舎に向かうスタイルです。東海道本線の根府川駅がこのスタイルですよね。トミックスですと、 「築堤」 を製品化していますが、あれは 「切り通し」 としても使用可能ですし、近日中に 「下路式単線トラス鉄橋」 も製品化されることから、これらを上手く活用すれば根府川駅を再現出来ますよね。

図面例は木造駅舎ですが、橋上駅舎でも問題ないと思います。

 

この7パターンはあくまでも一例ですので、皆さんの創意工夫で楽しみは無限大に拡がります。 「マルチ跨線橋 (ローカルタイプ) 」 にはそういう要素が含まっています。

 

トミーテック様、是非、ご一考を・・・。

 

 

※・・重ねて申し上げますが、この記事はあくまでもメーカーに対する “要望” です。決して製品化が決定したのではありませんので、絶対に鵜呑みになさらぬよう、また、くれぐれもメーカー様に問い合わせることの無いよう、強くお願い申し上げます。