震災後に書いたスーパーウーマンです
ここはあの大地震と大津波から逃れた人たちが避難している某小学校の体育館。校庭には暖をとるため、町会長と数人の人が焚き火を囲んでいた。
町会長「とりあえず、全員避難できたのはいいが、問題は食糧だな。備蓄倉庫も津波で流されてしまったし…」
焚き火の周りにいた人々みんな思案顔だった。すると、一人の赤ん坊を抱いた女性が…。
女性「備蓄倉庫って海岸にあった海上コンテナを改造したやつですよね?」
彼女はそう言いながら海岸を、いや、海岸のはるか沖合を見ていた。まるで、遠くの物を透視するように…。
女性「ちょっと、この子を…。」
彼女はそういうと赤ん坊を町会長に預け体育館の裏手にかけていった。
町会長「うわっ!この子、女の子なのに見かけより、ずいぶん重いな。」
彼女は体育館の裏手に駆け込むと周りに誰もいないか確かめた。そして、メガネをはずし、結っていた黒髪をほどくと、体中からまばゆい光が放たれた。彼女はスーパーウーマンに変身したのだ。
そのコスチュームはスーパーマンのそれと同じだが、からだは華奢で、それに似つかわしくない豊かな胸の膨らみが「S」のマークを押し上げていた。彼女は海岸のはるか沖合を見つめていた。
「あれね。さぁ、行くわよ!」
彼女はそうつぶやくと地面を軽く蹴るとその身体が上空へ加速し飛び立った。
「海上コンテナって意外と大きいのね。でも中味は軽そうね」
スーパーウーマンは上空からコンテナの中を透視するとコンテナへ急降下をし、海中に潜ると巨大なコンテナ持ち上げ海上へ飛び出した。
スーパーウーマンにとっては遥か沖合もほんの数mの距離、そして人間の数万倍の怪力を持ってすれば、あっという間に避難場所の校庭に降り立った。
ズシーン!
スーパーウーマンが海上コンテナを地面に降ろすと地響きがなった。
「町会長さ~ん、これですよね?」
「ああ、そうだが。こんな巨大なモノ、どうやって1人で?」
「私はスーパーウーマン。人間の数万倍のパワーを持っています。それにマッハを超える速度で飛ぶことも出来ますから、このぐらいの仕事は簡単にできますよ」
すると、町会長の横にいたいかにもヲタクのような風貌のヤサオトコがスーパーウーマンに質問攻めを浴びせた。
「スーパーウーマンさん、じゃあスーパーマンみたいに都会の超高層ビルもビュン!!ってひとっ飛び出来るの?壁の向こう側も透視出来るの?真っ赤な鉄も息を吹いて凍らせられるの?目からビーム出したり出来るの?ねぇ、ねぇ!」
スーパーウーマンは顔を赤らめながら
「ええ…、全部できるわ。あと、太陽系の外へも10分で行けるわ」
「すげー!本当にスーパーウーマンっているんだ!」
男はまだ、質問攻めをしようとしていた。
「あのう…、さっきから気になっていたんですけど、意外と豊かな胸元ですね。何カップですか?」
男の質問攻めが終わるか終わらないうちに、スーパーウーマンは踵を返した。
「コンテナの扉、鍵がかかっているので開けておきますね」
スーパーウーマンはそういうとヒートビジョンを南京錠に照射して焼ききった。
スーパーウーマンが南京錠を焼き切ったコンテナの扉をヲタク男が開けようしたがビクともしなかった。
「扉、歪んでいるみたいですね」
ギギギギー
スーパーウーマンはコンテナの歪んだ扉を何事もないように、簡単に開けた。
「じゃあ、私はこれで…」
「ママ~!」
その時、赤ん坊がスーパーウーマンに飛びついた。いや、一瞬、宙を飛んだ。
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