水! | ルノアール日録

水!

都営地下鉄森下駅の近くにあるベニサン・ピット(間もなく取り壊しになるという、老舗の小劇場。ギリギリ間に合った…筆者が訪れるのは最初で最後か)で、「劇団桟敷童子」の『黄金の猿』を観劇。

昨日の「五反田団」とは打って変わって、徹底的に作り込まれたセット/舞台美術(板そのものもめくれ上がる…その効果はいまいち?だったが)、水を大胆かつふんだんに使った演出(序盤から水が舞台前面で噴出しまくり。これが最も印象強く、「水族館劇場」のそれを連想)、劇中歌の挿入など、言わば伝統的なアングラ手法を愚直に貫き、主題の重厚さ(差別-被差別、支配-被支配、人間としての尊厳、など)も含めてその心意気や良し!と大いに買いたいところなのだが、

反面、物語そのものが、肝心なところでいまいち盛り上がりに欠けたキライがあった…助走するだけしといて、主要登場人物がクライマックスで割と呆気なく死んだり、やや取って付けたようなラストシーンなど…。

随所に今風の(とはいえ、ズレあり)コミカルなやりとりを無理矢理挿入するのも(「このバカチンがぁ」「ザンネン!」などの台詞や、「このオレに勝てるかな?」のリピートなど)、その劇世界にそぐわず、興醒めで逆