こんな読み方 『スキップ』と『秘密』 | ようこそ もぐ庵へ 

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座右の銘は『いいかげんは良い加減』
人生をなめている訳ではないけれど。

『スキップ』(北村薫) はわたしの愛読書のひとつである。


北村氏の描く主人公は、凛として潔く、綺麗だ。

ある日突然、17歳の少女から、42歳子持ちの女教師に「スキップ」 してしまってもなお、

いや、さらに、つよく美しく生きる。
切なく、しかし、爽やかさの残る一冊である。


かたや、もう一冊は、『秘密』(東野圭吾)


こちらは、事故で小学6年生の娘と、その母親が入れ替わってしまい,

母親の魂が娘の肉体で生きていく 、という話。
小学生の体に大人の知性ゆえ、もちろん、色々な事が起こる。
切ないのは、夫だったのに、父親となってしまった彼。

 

 わたしとしては、後者にどうしても違和感を拭う事ができなかった。
 東野氏には、申し訳ないが、こっそりと『裏スキップ』と呼んでいる。

 
 興味を持たれた方、ぜひ両方お読みください。

 感想をお聞かせいただければ、なおうれしく思います。

    『スキップ』 『スキップ』(北村 薫) 新潮社                            

    『秘密』 『秘密』(東野 圭吾) 文藝春秋