絶望・日本漂流記 | 本橋ユウコの部屋

本橋ユウコの部屋

漫画家・本橋ユウコのお仕事情報など

イメージ 1

この頃、なんとも気味悪いニュースが続くんで、リンク切れの不安はありつつも引用して見ます…。
お時間ある方は読んでみて下さい。。一応ここでも解説しときますが。


JR宝塚線が運休「我慢しきれず…」
http://www.asahi.com/national/update/0831/TKY200708310006.html
なんと、電車が停まって点検したら、運転席にアレが…う、う○こがあったんですってよ!(コラッ!そこの子ども!そんなに喜ぶんじゃありません!!笑)
後で車掌が「どうしても…(以下略)」と白状したそうなんですが。べつにこれ、う○こネタが単純に面白かったからとかじゃありませんよ~。。そんなんじゃありませんよ!(でも苦しい…笑)

大体、へんたいさんでもない限り、標準的な良い年した大人の誰が人前でう○こなんか漏らしたい(あ、言っちゃった…)と思いますか?そんなアナーキーな人物はこの国になかなかいませんでしょう。。

もぐが何より怖いと思ったのは、これが”例の”JR宝塚線で起きたことだったからです。
あの、脱線横転したあげくに建物に突っ込んだ痛ましい事件は、確か同じ会社ですよね…?JR関西?
う○こしたい、でも駅で降りてトイレに行く…たったそれだけの時間が無い。そういう勤務シフトって、はっきり言って異常ではないのですか!?行かせてやれよ!う○こくらい!!(泣)

あの脱線事故にしたって、関西私鉄との競争に血道を上げる会社側の無理な運行スケジュールに心身ともに疲れきった若い運転士によって引き起こされた悲劇ではなかったか?…もぐはそう解釈してますが。

この会社、実は何にも変わってないんじゃないの??とか思う…。それって凄く怖い。


神戸・クレーン倒壊はジャッキ扱いミスの可能性
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20070827p102.htm
造船所の超・超巨大クレーンが根元からポッキリ・ぐんにゃり行ってしまいました~!(汗)
これはほんとに怖いです。。↑の写真見てもらえれば分る通り、港湾や造船関係で使われるクレーン(ガントリークレーンでいいのかな?)は、本当に本当に巨大なものなんです。(一応見たコトある)

ビル工事で使うクレーン、でっかいですよね?ところがこちらはクレーン自体が、もうビルみたいな大きさなんです。それがどどーんと天を衝いて屹立している様は、かなりプロジェクトX的な興奮を呼ぶ痛快な眺めではあるのですが…。あくまで、自分の上に倒れてなんかは来ない、てのが前提ですよ。。

大昔、中国に「天が落ちてきたらどうしよう」と考えて怯えた男の故事がありましたが。(「杞憂」)
こんな巨大なクレーンが倒壊する時の衝撃たるや、まさしく”天が落ちた”と形容しても良いほどのものでしょう…。そして同時にそれは、この国から「最も基本的な安全」という天井が抜けた…そんなショックでもあるような気がしてます。

この現場、作業マニュアルの類が一切見つかってないらしいんですよ。ていうか、始めからなかった。
どの現場にもベテランと呼ばれる人達がいて、その方々が巧く取り仕切ってくれるから、マニュアルなんぞは要らないってことだったのかも?(特にこういうガテン系の職場は多いね~)こちらの現場にも、当然そういう方はいらしたと思うのですが…。それが、今回は機能しなかった。

どこまでも個人のカンや経験、「人間力」に頼り切って成立してきた日本型社会構造が今、リアルに崩壊の危機に瀕していると言うことかもしれませんよ?

知識やノウハウ、「伝統」は、正しく継承されなければ本来の意味を成さないものである。


世界陸上の運営が大混乱?その舞台裏
http://news.livedoor.com/article/detail/3286128/
これもね~。。なあんか、読んでて吐き気がしてきましたよ…。世陸はいっぱいボランティアも参加してるんですけど、そこがどうも誰も全体を統括する人がいない(!?)もんで大混乱を極めているらしいという…。何か重要なシステムがダウンしたとかいう話もあるにはあるんですが、これはもう、はなっからシステムとかの問題じゃないね!(断言)

ボランティアが二種類いて、一方は普通に全国から集まった有志の市民らしいんだけど、もう一方が無理やり駆り出された自治体の職員っぽい、と言うところがダメの元凶なんじゃないかな…(苦)。
もう、やる気ないの見え見えで面白いくらい(笑)。

あんまり世の中に絶望しないように、深呼吸して、覚悟してからお読み下さい。。



妊婦搬送先探し「県境越えは日常」
http://www.asahi.com/life/update/0831/TKY200708310127.html
これも今まで散々叫ばれているのに、どうして何にも変われないのか…いや、益々悪くなる一方なのは何故なのか!?こんな社会で「子どもいっぱい産んでくださいネ♪」とか言われたって信用できねえ。。
理由ははっきりしてます。赤ちゃんや子どもに選挙権が無いからですよ。対するお年寄りは、どんなによれよれで外なんか出なくて、社会の行く末に何の関心も無く、ただ自分の貯金のことしか考えてなかったとしても…「票になる」から、そっちが優先されるんです。

消費の面でも同じ。小さい子どものいる家庭ってのはどうしたってローンだの学費だので将来的に物入りだから、現在の余分な消費は控える傾向がある。でも、特に都会の金持ちの年寄りとかはそんな心配ないからバンバン金を使う。病院だって老人ホームだって数千万、数億単位で良いところに入りたがる。
病院は金になる診療科はいくらでも増やすし残すけど、激務なばっかりで全然儲からない産科や小児科はどんどん閉鎖される。少なくなった拠点病院に困った患者が殺到する…何たる悪循環。。


この十数年、日本社会で堂々と行われてきたことをわかりやす~く例えて表現してみます。


大きな帆船が、太平洋の真ん中でもの凄く強い嵐に見舞われた。

船の針路を決めるえらい人達は、早急に嵐への対策を取る必要に迫られた。

えらい人達は「船が沈むよりはマシだ」と自分の船の船員達を次々と海に放り込んで船を軽くした。

船の中でじっと耐えているうちに、やっと嵐がやんできた。

「よ~し!じゃあ再び目的地に向かって船を動かすぞ」と号令をかけてみたが、返事が無い。

気づいたら船に残っているのは、船の針路を決めるえらい人達(年寄りで大抵太ってる)だけだった。

「おい、誰がマストに登って帆を張ったり、帆を操って進路を変えたりするんだ?」

「…」

みんな、ただ黙って顔を見合わせるだけだった。