注目のSRIスポーツ(7825)の初値 検証 | 元証券会社ディーラーで現不良デートレーダーの気まぐれブログ

注目のSRIスポーツ(7825)の初値 検証

恐れていたとおりSRIスポーツの初値が約3%公募割れした。

寄前の板で一時1円買いとなったのにはさすがにびっくりした。東証1部のダイレクト上場にしては屈辱的な出来事だったのではないのだろうか?公募で買っていた人ははたしていくらで寄るのだろうと不安に思われただろう。あの板を見た後ではよくぞ3%下の184000円で寄り付いてくれたとほっとした人も多かったのでは?もちろん1株19万なので何株も当たった人でなければたいした金額ではないがトレーディングでやられるよりは気分が悪いだろう(まあどっちも気分悪いが)。

 さて出光興産のBBが今日で最終だったのでSRIスポーツのこの結果を受けてBBを見送りしたりすでに申し込んでいたけれどもあわててキャンセルした人も多かっただろう。主幹事の大和證券も売れ残りをかなり抱え込んだのでは?まあSRIスポーツも出光興産も両方主幹事は大和なので自業自得だろう。正直大和のIPOにはモラルがあるのかと疑いたくなることが多い。神戸物産、アテクト、アストマックス、ラクーンなど今年上場してから数ヶ月しか経っていないのに業績下方修正の銘柄がダントツで大和主幹事のものが多いのだ。これだけ重なると偶然と見るのは無理があり管理体制が甘いとしか言いようが無い。大和主幹事は今年異様に多く、事業会社に対して甘くして主幹事を獲得したとの推察が容易に成り立つ。また公募価格も事業会社との力関係で甘めのプライシングがなされたのだろう。出光の初値も注目だ。10月2日に仮条件が決定されたが、日経225などは現在まで4.4%上昇しているが同業他社はのきなみ下落している。公募価格もPERで比較してあまりディスカウントが入っていない。1単位買うのに95万は高いのもネックだ。となると出光も公募割れの確率が高い。好材料としてはロックアップがかかっていないVCの比率は低い。機関投資家の注目度はSRIスポーツよりはかなり高そうだが彼らは公募では買うが上場初値からは参加してこない。しばらく様子を見てから買うのが常である。

さあ10月24日はたしてどうなりますか?

ところであおぞら銀行も11月に上場するらしい。タイミングとしては最悪である。彼らには相場観というものがあるのだろうか?確かにIPOは主幹事証券会社には巨額の利益が舞い込む(一粒で何度もおいしい)が目先の利益ばかり追い求めていてはたしてよいのだろうか?今日は新興市場も含めてかなり強かったが、IPOの需給関係はしばらく改善されそうにない。