8月の前半、
オーストラリアへ行ったとき
ホエールウォッチングに参加する機会があった。
遠目ながらも
2頭のクジラが仲良く泳ぐ姿を見れたり、
パンフレットに載っているような
クジラの大ジャンプも一度だけ見れて
何より天気と海が最高で、
息子よりも私の方が盛り上がってしまった。
クルージング船には
様々な国から観光に来た人が乗っていた。
沖でのウォッチングが終わり
船が港に向かって戻り始めたとき、
後ろから
「Excuse me~」
と可愛い声がした。
振り向くと
ひらひらのワンピースを着て
頭にキラキラの飾りをつけた、
アジア系の女の子が立っている。
私 : 「どうしたの?」 と聞くと
女の子 : 「今日は私の6歳の誕生日なの!」 と。
とても可愛い。
そしてとても流暢な英語。
私 : 「わー そうなの!
お誕生日おめでとう!」 と祝福すると
隣にいた息子が「なに?」と聞いてきた。
(息子は英語がほとんど話せない。)
私 : 「今日6歳のお誕生日なんだって。」
と日本語で説明すると、
聞いていた女の子が少しキョトンとした顔をした。
そして
女の子 : 「私、韓国から来たの。
あなた達はどこから来たの?」 と聞いてきた。
・・・ドキッとしてしまった。
日本では連日、ニュースやワイドショーで
韓国での「反日」や「日本製品の不買運動」が報じられ、
日本国内では「嫌韓」が広まっている。
私自身は
韓国の言い分ややり方に
「それは違うだろ!」とイラっとすることももちろんあるが、
それで韓国という国自体や、
すべての韓国の人を嫌うというのは
違うなというか、
すごく悲しいことだな、と思っていた。
目の前で反日行為をしている韓国の人がいたら、
冷たい目でみるだろう。
でもそうでなければ
”韓国”というだけで普段から変に意識するのは
嫌だなと思っていた。
でも、ドキッとしてしまった。
そして
「私達は日本からだよ」
と、ここで言っても大丈夫か?
と一瞬固まってしまった。
私が答えようとした時、
後ろから女の子のお母さんが
「こらこら、勝手にどんどん行かないの!」と
女の子を捕まえに来た。
「いいんですよ。
お誕生日、おめでとうございます。」 と言うと、
「ありがとうございます。」とにっこりして
次の席に挨拶しに行った女の子を追いかけに行った。
何も心配する事なんかなかったかもしれない。
私が普通に答えて、
女の子が「へぇ~」と返して終わっていたかもしれない。
でも
もし女の子や両親がすごく「反日」の人だったら。
もし何かすごい勢いで言ってきたら。
言ってこなかったとしても
「日本」と聞いた女の子が固まるのを目にしたら。
楽しかったこの時間が台無しになる。
そんな思いが頭の中を駆け巡ったことに、
驚いたし、悲しくなった。
こうやって、人々の心の中に
いろんな思いが
気づかないうちにも積もり積もっていくのかもしれない。
あの時の"ドキッ"は
色々と考えさせられるものだった。
息子たちの時代が
平和でありますように。
