■立命館大学・大阪いばらきキャンパス(OIC・大阪府茨木市岩倉町)

 

 

公共公園や商工会議所が一体化・入居した地域開放型キャンパスだ。

 

 

立命館は創業の地で京都市街地北端部の衣笠キャンパス、1994年に滋賀県と草津市から誘致されて(=優遇措置・補助等々)開設した郊外キャンパスのびわこ・くさつキャンパス(BKC)があった。

 

 

その後、郊外キャンパスの都心回帰の流れが強まる中、立命館は茨木市のサッポロビール跡地を買収。街なかのなかなかいい具合の場所に2015年、大阪いばらきキャンパスことOICを開設した。

 

 

順次BKCから学部が移転しているため、草津市とはもめたり揉めなかったり、なのだが、それは立命館に限ったことでなく、青学に東洋に…と、大規模私大すべての共通項なので仕方ないだろう。

 

 

プランニングは山下設計。そつのない校舎とその配置。キャンパス面積は10万平米。BKCの65万平米とは比べるべくもないが、衣笠の12万平米とはいい勝負。

 

 

なのだが、衣笠に比べるとちょっと狭いというか物足りないというか、散歩し甲斐がないなあ、と感じてしまうのは、全体構成の問題だろう。

 

 

昔ながらの大学キャンパスは、そこそのまとまった広さの敷地にとおりと広場とモニュメントが置かれ、校舎が散在する。

 

 

小なりと言えども、ユニバースでかつシティを目指していたわけだ。

 

 

が、最近は、つまりイオンモール。大型ショッピングモール風のキャンパスが増えてきた。まさにOICもそう。

 

 

でかい広場、デカイ校舎。ザッツオール。

 

 

建物に崇高さを出すには大きさと反復が必要なので、大型校舎というコンセプト自体に問題はないと思う。

 

 

とはいえ、大きすぎると冗長さや退屈さに堕してしまう。設計者のお手並み拝見、というところでしょうか。

 

 

 

  交通メモ

 

立命館大学・大阪いばらきキャンパス

 

住所: 大阪府茨木市岩倉町

 

JR新大阪駅から東海道線で15分。茨木駅下車。さらに徒歩5分。線路を挟んだ向かい側にはイオンモールがある。大阪モノレールの宇野辺駅か南茨木駅も近い。交通至便なロケーションだ。準都心的な住宅街、というエリアだ。