■龍谷大学・深草キャンパス(京都市伏見区深草本町)

 

重要文化財指定を受けた擬洋風校舎(大宮キャンパス)が有名な龍谷大学だが、戦後に作られた深草・瀬田の両キャンパスもなかなかの出来栄えだ。

 

というわけで、京都駅から南へバスで。文系学部ののメーンキャンパス・深草へ向かう。

 

 

見ての通り、ミリタリーな標識。旧陸軍16師団駐屯地が戦後に米軍駐屯地となり、その跡地を買い取って1960年、親鸞聖人700回大遠忌記念事業としてこのキャンパスが誕生した。

 

 

当初は荒蕪地で、学生は「ぺんぺん草も生えてないのに深草とは此れ如何に」と嘆いたという。

 

中央に広大な広場を抱え、周囲を校舎が塀のように囲む、僧院形式のキャンパスだ。

 

 

ぱっと見、旧東京海上が要塞化したように見えなくもないかもしれない。

 

 

 

で、ここが実にあいまいで出典もよく思い出せないのだが、確か、ひょッとしたら、どうかなあ?というレベル感で、当初の全体設計は前川国男系の建築家がやっていたような気がする。

 

 

気がするだけで、裏付けはない。

 

 

でも確か確か、その人は途中で契約解除され、地元の設計事務所が引き継いだはずだ。

 

ちなみに礼拝堂(というとあれだが、要はチャペルだ)には平山郁夫作「祇園精舎」の原画を3倍に拡大した陶板画が掲ge

られている。

 

 

 

そんなキャンパスだが、現在、絶賛再開発中。

 

 

新しい校舎は全部、飯田善彦。

 

 

もうなんというか、見るからに飯田善彦。

 

創立400周年を迎える2039年度末までの長期計画「龍谷大学基本構想400」ということで、キャンパスブランド化計画を進めているのだという。「草」~知の「森」へ進化させるそうだ。

 

 

  交通メモ

 

龍谷大学・深草キャンパス

 

住所: 京都市伏見区深草本町

JR京都駅からバスで南へ10分。徒歩3分。非常に整ったレベルの高いキャンパス。飯田善彦好き以外の人も見に行く価値あり。あと、そのそば、と言っても徒歩10分ぐらいかかるが、そこには超人気観光スポットの伏見稲荷。そこもよるとして、それはさておき、深草町家キャンパスにも足を延ばしたい。キャンパスと言っても、要は江戸期の町家を買い取って、ゼミ室や地域交流施設に仕立て直したもの。平日は見学可能。