■龍谷大学・大宮キャンパス(京都市下京区大工町)

 

京都の大学のツートップとして、同志社大と龍谷大を挙げたいと思う。

 

 

同志社大今出川キャンパスは、国指定重要文化財に指定された純洋風の明治レンガ建築の校舎がずらりと並ぶ。

 

一方の龍谷大大宮キャンパスは、擬洋風の明治建築がずらりと並ぶ。国指定重要文化財にも指定されている。互角だ。

 

 

まずは1879年(明治12年)竣工の本館(旧講堂)。重要文化財。日本の大工が伝統工法を使い、見よう見まねで洋館(っぽい)建物に仕上げたものが擬洋風建築だ。

 

 

廃仏毀釈の嵐が吹き荒れる中、宗門の近代化による生き残りを目指した浄土真宗西本願寺。僧侶育成にも西欧的な近代システムを取り入れようと作られたのがこの学校だ。

 

 

というわけで校舎も洋風。だが、その当時の日本にはまだヨーロッパ建築の専門家はいなかったため、擬洋風になったというわけだ。

 

 

というわけで、一見石造だが、実は木造石板貼り付け。

 

 

アーチ窓も、火灯窓に感じる。

 

 

本館を囲むのが北黌と南黌。やはり重要文化財で、1879年竣工。白壁とアーチ型窓が優雅だ。

 

元々は学寮として作られたが、現在は校舎。

 

 

中はかなりピカピカ。明治の建物とは思えない。

 

というのも、1992年から5年間をかけて全面解体修復を行ったから。本館は曳家で上物を引きはがし、基礎からやり直したそうだ。

 

西學は、雰囲気を合わせた現代建築。それほど違和感なく溶け込んでいる。

 

 

東學も同じ。日建設計で2018年。一番新しい建物だが、やはりデザインは踏襲型。

 

ちょっと離れたところの図書館。2006年こちらも日建。まあ、和風(寺院風)アレンジの図書館だな。

 

 

 

  交通メモ

 

 

龍谷大学・大宮キャンパス

 

住所: 京都市下京区大工町

 

京都駅から徒歩20分。バスでもいいが、ぶらぶら歩くのが観光客スタイル。観光地というより、地方中核都市としての顔を見ることができると思う。西本願寺から徒歩5分でもある。