■立命館大学・朱雀キャンパス(中京区西ノ京朱雀町)

 

立命館大学の市街地サブキャンパス。法科大学院と教職大学院が入る。

 

 

一棟建ての校舎で、レトロ風に作られた現代建築。2006年、山下設計。

 

別名は中川会館。事実上の創設者である中川小十郎の名前を取った。

 

 

というと、創設者は西園寺公望では、という声が聞こえてきそうだが、微妙に違う。間違いではないが。

 

公望が作ったのは明治2年の初代立命館。勤王家養成のための家塾。

 

塾生たちがやんちゃをしすぎたので、創立1年で廃止。

 

 

その後、実業家の中川が専門学校(当時の大学)を作る際、立命館の名前を譲り受けたというわけだ。

 

ちなみに中川は、代々西園寺家に仕える家臣の家柄。東京帝大卒業後は文部官僚となり、文部大臣に就任した公望の秘書官として活躍。

 

その後は大阪財界でいろいろと活動し、台湾銀行頭取として鈴木商店と密接な関係をつくったり。

 

 

女子教育に積極的で、日本女子大創設にかかわったり、広岡浅子や鈴木よねを猛プッシュしたり。

 

公望とは終生、関係を途切れさせず、しかしながら平沼喜一郎や陸軍皇道派と仲がよかったりもする。

 

 

保守なのかリベラルなのかさっぱりわからない。

 

 

 

  交通メモ

 

立命館大学・朱雀キャンパス

 

住所: 京都市中京区西ノ京朱雀町

 

JR京都駅からバスで20分。すごく街中。隣は商店街。というか、JR二条駅から徒歩5分、ともいえる。隣は仏教大学二条キャンパス。こちらも一棟建ての街中キャンパスだ。