■長崎純心大学(私立・長崎市三ツ山町)
街なかからバスに乗って、だいぶんに揺られていく。坂道は急になり、周りに人家は見えなくなる。少し不安になるころ、キャンパスに到着する。
斜面に展開する小さなキャンパス。つまり眺めは上々だ。
遠くの景色は見下ろせる。間近な校舎も普段は考えられないアングルから眺めることができる。
1970‐80年代風の建物がメインだ。昭和モダニズムを引きずった校舎。
大学本館は90年代。ポストモダニズム系洋館校舎、というところか。
ここはミッション系。タイル壁画やマリア像は豊富だ。作り立てではなく古いものなら半世紀近い歴史があるからだろう、紫外線で漂白された色どりは、結果として浮ついたところのないパステルカラーとなっている。
いたるところに仕掛けられたステンドグラスもよい。
重要文化財的な物では全くないが、むしろ日常生活となった光として、迷える私を導いてくれているような、いないような。
1934年創立のカトリック系長崎純心聖母修道女会が運営母体。35年に純心女学院(現在の高校相当)を設立したが、原爆投下で校舎全焼。戦後に復興し、1950年に短大設置。
1975年、長崎市街地から現キャンパスに移転し、94年に4年制女子大学を設立した。
2000年から一部学科で男子学生の受け入れを開始し、19年に完全共学化を果たした。
交通メモ
長崎純心大学
住所: 長崎市三ツ山町
JR長崎駅前からバスで40分弱。本数はそれなりにあるので安心召されよ。見晴らしがいいと書いたが、長崎の街が見えるとは言っていない。反対側、時津町方面を見下ろすロケーションだ。