■番外・新潟県庁舎(新潟市中央区新光町)
1985年、日建設計。
「お墓みたい」と、不評の声も少なくないらしい。
僕としては、「そこがいいんだよ」、と反論したい。
量塊感あふれる直方体の上に、国会議事堂みたいピラミッドが乗っている。
庁舎の窓は、建物の表面からぐっと引っ込んでいる。
カーテンウォール感は皆無。石を彫り込んだ感抜群。
遠目には石張りかと思いきや、近づくとタイル張りだと判明したが。
直方体とピラミッドの境目に埋め込まれたパラボラアンテナは、なんだかフリーメーソンの「眼」みたいだ。
なんだか、古代超科学文明の神殿というか、墓碑というか。
無表情で超越的。
それでいて経年劣化の痛みを感じさせないあたりと、周りが森に囲まれているところが、ますます超古代の遺跡感を醸し出す。
というあたりを堪能してから、旧県会議事堂へ転戦。
よくあるパターンだが現庁舎は市内中心部から結構離れたあたりにあるのだ。
旧議事堂は「新潟現在も保存公開されている。1883年。結構派手めな明治の木造洋館だ。
設計は地元出身の大工の棟梁、星野総四郎。
国指定重要文化財の貴重な建物。デザイン的には擬洋風っぽいが、アーチとトラスで支えているので、洋式建築と言っていいだろう。
アクセスは、現庁舎も旧議事堂も、駅前(または万代バスセンター)からバスで一本。
交通メモ
新潟県庁
場所: 新潟市中央町新光町
JR上越新幹線で新潟駅へ。そこからバスで30分で県庁に。見終わったら再び駅前に戻って、市役所行バスに。市役所周辺は旧見解議事堂やら新潟大旭町キャンパスやら、見所は盛りだくさんだ。