■大東文化大学・東松山キャンパス(埼玉県東松山市)

 

日光を見ずして結構というなかれ、とか、ベニスを見て死ね、とか、その手の言葉はいろいろあるが、それに並び立つように立派なキャンパスだと思う。

 

東武東上線高坂駅からバスで10分、降りてすぐそこ。

 

県道を挟むように北と南にキャンパスが展開し、二本の高架橋が連結する。

 

まずは北側から。

 

ゲート代わりの5号館Mコモンズは2013年落成の現代的なデザイン。

 

 

1966年のキャンパス設置に合わせて作られた老朽校舎を立て直したものだ。

 

 

そこを通り抜けると、1980年代に建てられた校舎からなるオールドエリアが広がる。

 

広場や生協の向こうは下り階段になっていて、その先に眺望が広がる。

 

 

中央部に調整池が据えられ、その幾何学的な岸辺を囲むように、レンガ風タイル張りの四角い校舎が立ち並ぶ。

 

 

 

調整池の周辺は、実に公園的。

 

 

建物は地味といえば地味だが、天井や壁など、いたるところにオレンジ色があしらわれているので、存外に派手な印象を受ける。

 

 

さて、次は南側。こちらも1966年に整備されたエリアだったが、2009-2014年に再開発が行われた。

 

 

打ちっぱなしのコンクリートや、アフターモダニズムなデザインの、実に現代的な校舎が立ち並ぶ。

 

 

とにもかくにも見ての通りだ。

 

 

南側も北側と同じく、高低差を生かしたキャンパス設計になっていて、景観は素晴らしい。

 

 

 

古い建物も、一部残っている。

 

 

南北それぞれ個性は違うが、統一感をもたせた全体設計がなされ、敷地の高低差をうまく活用している点では共通している。

 

 

すごくキャッチ―な、シンボリックなデザインの建物があるわけではないが、(Mコモンズはシンボルというには、いささか弱いかなあ?)いいキャンパスだと思う。

 

 

  交通メモ

 

大東文化大学・東松山キャンパス

 

場所: 埼玉県東松山市岩殿

 

池袋駅から東武東上線で50分高坂駅で下車。鳩山ニュータウン行のバスで10分揺られて到着。見終えた後は、南に30,40分ほど歩いて東京電機大を目指すか、駅に戻って隣の東松山駅にでるかだ。東松山は白江龍三設計の市総合会館があるし、豚のカシラ肉をピリ辛みそで食べる「やきとり」も美味い。