■文教大学・湘南キャンパス(神奈川県茅ヶ崎市行谷)
ここはよかった。
訪問時も感心したが、帰りの電車の中で、ますます「イイ」という思いが高まっていった。
人里ではあるが、にぎやかとは言えないエリア。バス乗降所から下り階段で木々を抜ける。
ゲートと鐘楼が見えてくる。
濃茶色のレンガ風タイルで統一された建物と広場。
欧州の古い都市の旧市街を思わせる。
ちなみに、広場の隅にある古墳的なでっぱりは、通称・文教富士。学生は皆、一度は登頂するという。
建物のデザイン自体は、忠実なレトロ復刻ではなく、ポストモダン系のそれ。
採光窓や屋根の上には、こんなオブジェも。
通りはカーブしながらも、基本的に一本道。
右にそれてから、外周路に出る。
ここはアスファルト舗装。
まさに城塞都市の外に出たような感じだ。
ベンチでくつろぐ学生。
本館入り口。
庭園。
もう一周回って、再び内側の広場に入る。
階段を上り降りすると、また別の表情が見えてくる。
アプローチや動線のドラマ性にこだわり、濃茶のタイル。
前川国男っぽいなあ、と思ったが、垂直方向の移動という演出も加わり、それ以上ではないかとも感じる。
間違いなく、名のある建築家の作に違いない。
と、帰りのバスの中で確信した。
家でググると、山下和正。表参道のフロム・ファーストビルや、数寄屋橋交番の設計者だ。
全体として統一された雰囲気を持つ、素晴らしいキャンパスだ。
交通メモ
文教大学(湘南キャンパス)
場所: 神奈川県茅ケ崎市行谷
新宿駅から小田急線。町田で藤沢行きに乗り換え、計50分で湘南台駅に到着。バスに乗って20分。湘南台駅は、慶應大に多摩大に日大、横浜薬科大までそろった、大学通学のハブ駅的存在。というわけで、学生向けの飲食店も結構ある。