■番外・君津市役所(千葉県君津市)

 

新日鉄の城下町、君津。戦後の工業ニッポンを支えた製鉄所の町だ。

 

千葉駅から内房線で30分もかからない。駅から歩いて10分ちょっと。

 

最初に思うのは、みんなそうだと思うけど、「痛んでいる」。

 

 

 

 

 

現在、建て替え審議中だそうなので、そういうつもりでメンテナンスも押さえているのだろう(と、思いたい)。

 

パッと見は白い箱形ビルだが、意外に作りは凝っている。

 

 

黒窓が凹凸を作り、縦方向に陰影と表情を作っている。

 

 

入り口が建物中心線ではなく、左側にずらしてあるのも面白い。

 

 

設計は安井建築設計事務所。

 

大阪ガスビルヂングや日本橋野村ビル(あのクラシックな野村証券本社ビル)などを設計した、戦前の建築家・安井武雄が創業した組織設計事務所だ。

 

他にも文化会館や図書館など、市民施設が隣接敷地に展開している。これらも、なかなか悪くない。

 

 

 

最後は、敷地の端にぽつねんと立つ、労働者像。

 

 

傷みが痛々しい。

 

庁舎建て替えの際には、ぜひこちらも修復して欲しい。