■番外・川島町役場(埼玉県)

 

前川国男事務所を経て独立、日本建築家協会の会長も務めた大宇根弘司率いる大宇根建築設計事務所による。2016年竣工。

 

公共交通機関で行くのは、なかなか難易度が高い。

 

川越か桶川からバスで行く手もあるが、今回は川越から折りたたみ自転車で北上することにした。

 

観光客で賑わう川越駅から蔵通りを通って北へ。関東平野の心地よいサイクリングを楽しむこと30分で到着だ。

 

 

さて、建物はというと、スタートレックのミレニアムファルコンというか、首を縮めたミシシッピアカミミガメというか。

 

 

 

楕円形の本体から首と頭をちょこんと突き出した感がある。

 

外装は、コンクリ打ちっ放しと金属板の部分もあるが、支配的なのは粗めの赤れんが。目地は浅い。

 

 

結構凝っている。

 

コンクリで作った曲面に薄いレンガ風タイルを貼り付けるのではなく、レンガがせり出すように積んでいくことで斜線を生み出している。

 

 

青々とした芝生とコンクリ舗装の歩道、赤れんがの本館に青々とした空。

 

 

 

景色の彩度が高い。

 

周囲は満開のひまわり畑。とてもカラフル。

 

 

広々とした敷地は役場だけではない。

 

カフェがあったり、市民センターがあったり、武道館があったりもする。

 

 

 

 

武道館は、和洋折衷。ギリシャ神殿的な本体に、軒先や入り口など、うまく和的な要素が接合されている。

 

角柱の処理も気が効いている。

 

広大な市民公園も隣接している。広々としたグラウンドの向こうには、子供向けの遊戯広場や散策路が広がっている。

 

帰りは東松山や桶川に出ても良い。平野だから、スムースなサイクリングが楽しめる。