■東北公益文科大学・鶴岡キャンパス(公立・山形県鶴岡市馬場町)
学部はお隣の酒田市にあり、大学院だけが鶴岡にある。ちょっと珍しい分割配置だ。
そして見ての通り、写真映えを計算しつくした、立派なキャンパスでもある。
山形県はなかなか複雑な歴史を持っていて、小さな国の連合体、という言い方も出来なくもない。
県庁のある山形市近辺は、戦国大名・最上氏の本拠地。第2の都市の米沢は、ライバル大名・伊達一族の勢力圏で、後に上杉家が新潟から移転してきた。
そして鶴岡・酒田を中心とする庄内地方は、最上家と越後上杉家が勢力争いを繰り広げた地域で、江戸時代に入ると、親藩・酒井家が移転してきた。
鶴岡より、北前船貿易の港として栄えた酒田の方が街としては大きかったが、酒井家は地元の豪商たちと距離を置く必要があると考えたらしい。
政庁は少し離れた鶴岡に置かれることになった。
ということだ。
鶴岡は人気歴史小説家・藤沢周平の出身地で、その著書の舞台としても有名だ。
さて、そんな鶴岡の中心部。かつてお城があり、市内の歴史的建築物を集めて保存した一角であり、市役所もそばにあるエリアに、大学院はある。
建物自体はシンプルだが、入り口とは反対側の背面に人工池を造り、写真映えする造りとなっている。
入り口からは池に向かって下る造り。
対岸に回り、池ごしに見ると、堂々たる建物がデデンと構える。
建物(の脇)から池を見下ろすことも出来る。
その眺めを意識したカフェ施設も、池を挟んだ反対側に作られている。
池を挟んだ反対側にはカフェ施設の他に、慶応大学関係者の宿舎も展開している。慶應の研究所も鶴岡にはあるのだ。
あとは、ぐるり、周遊しよう。