■信州大学・松本キャンパス(国立・長野県松本市)

■もちろん?国宝・開智学校も

 

厳密に言うと、現在は大学の施設ではなく、県に移管されているのだが、大正時代は1920年生まれの木造旧校舎が有名だ。

 

 

信州大文理学部の旧校舎で、もともとは信州大の前身の一つ、旧制松本高校だった。その敷地が公園として一般開放され、本館と講堂が保存されている。

 

 

本館は無料で一部見学可能。となりに資料館もある。

 

場所はJR松本駅から徒歩で20分ぐらい。

 

初期の旧制高校は正面に豪華な入り口、そこから左右対称に重厚な両翼が広がる古典主義的な作りだ。

 

が、松高など大正時代に作られたものは、当時の自由様式的な建築トレンドのせいか、それとも経費節減のためか、角っこに入り口をつけたシンプルな作りだ。

 

 

文部省建築課の設計で、重文に指定されている。

 

入ってみると、中はなかなか狭い。廊下も教室も。

 

 

 

 

昔の日本人は平均身長が今より1割近く低いといえども、これはちょっと。

 

他の学校はどうなんだろう?

 

同じ時代に建てられた旧帝大とか、あるいは同じ松本市内の開智学校(明治時代に作られた小学校)は、特段、手狭な感じはしないのに。

 

やはり経費節減か。

 

校長室は、なかなかだったが。

 

 

次に開智学校へ向かう。バスか徒歩20分。

 

また歩くのか、と言わないで欲しい。歩き甲斐のある町なのですよ。詳しくは色々販売されている観光マップ類を参照。

 

で、開智学校。校舎に雲龍が巻き付き天使が舞う、とんでもないデザインで有名だ。しかも国宝だ。

 

 

 

地元の人もどうやら、「これはちょっとやり過ぎでは・・・?」と思ったのかどうなのか。

 

中に展示されていた廃校直前の写真では、自慢の装飾は撤去され、普通の洋館風に改装されていた。

 

その後、現在の姿に「復刻」されたというわけだ。 

 

ついでに、そばには「現在の」開智学校もある。

 

 

隣には司教館。これも明治の建物。

 

 

こぎれいな洋館。飾ってあったテーブルはとても良いものだった。

 

さて、それから徒歩15分ぐらいかな。いよいよ信州大。

 

 

うーん、70年代以降に作られた校舎がシンプルに並んでいる。

 

 

 

 

登録有形文化財になっている旧陸軍糧秣庫があることはあるのだが、特段活用されている形跡は無い。放置されている感じ。

 

 

あとは、く〇〇ん〇っぽいデザインの図書館だろうか。

 

 

と言う書き方をすると、行く価値が無いかのように思われるかもしれないが、決してそうとは言い切れない。

 

松本は建物密度が高い。

 

昔からの建物、最近作られた、なんちゃって昔風の建物。おしゃれな現代建築。ひしめいている。

 

 

 

その中を散策するのはとても楽しいのだけれども、少し食傷気味にもなる。

 

そんなときはキャンパスの生協前広場で、疲れた胃を休めたい。